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どんな感情が湧きおこっても大丈夫と思える、「信頼」のある学校を

特別クラス teatime 対話 SEL EQ

3/11は世界中でSEL教育の発展を願い啓蒙活動を行う #SELday ですが、それに先立ち、2月最後の週末に特別tea timeとして、シナプススクールのKeikoさんをお招きし対話型のイベントを開催しました。テーマは「SELの学校をつくるなら」。

どんな感情が湧きおこっても大丈夫、と思える学校

まず最初にmentimeterを使って、「理想の学校は、どんな感情が漂っているか」を想像しました。皆さんが記入した結果はこちらです。

理想の学校

ブレイクアウトルームでのシェアではたくさんの印象的な共有がありました。

  • 受け入れられている、という感情がないで、学校に行くのにわくわくしたりするだろうか
  • どんな感情が湧きおこっても大丈夫、と思える安心感
  • がんばることも、ありのままでいることも、楽しむことも、お互いが全然違うことも、OKな環境

そしてこの環境をつくりだすには、やはりまず大人たちが勇気を持たなければ、という参加者からの言葉もまた印象的でした。誰もがフラットである、お互いに大切である、というコンセンサス・共通の方向性・温度感を全員が持つにはまず大人から(さらに言えば管理層から)、そしてそれを持続していくには、tea timeのような、教える・教わるでなく、対話し合うこと・シェアし合うこと・聴き合うことを目的とした場がとても重要だということも、改めて確信を持ちました。

ちがいと同じを見つけ出す、聴くという意識

理想の学校をつくるために、何から始めましょうか?という問いに「聴く」と答えてくださった方が居ました。昨年2月に私がファシリテーターのひとりとして参加をしていたLift Every Voiceというグローバルカンファレンスでの私のテイクアウェイ(学び)の1つでもありましたが、”聴く”というのは本当に根本的で、シンプルで、深いアクションだと感じます。私も個人的に、聴く、のがもっと上手になれたらと思っていたり。人のための活動や、誰かを勇気づけたり癒したりする方法を考える時、言葉掛けや動的なアクションを思い浮かべることが多いように思いますが、「意図を持って全身で聴く」というのは同じくらい、あるいはそれ以上にパワフルなものです。それは、昨年秋の特別クラスで開催したNarrative 4 ストーリーエクスチェンジでも参加者全員が感じたことでした。

人と人が2人以上集まるとき、視点も経験も、単純な足し算どころのバリエーションではありません。対話をして、それを「意図的に聞く」(傾聴)をすると、その人の物語が自分の中で生き始める感覚がありました。それは、新しい発見も、共感することも、どちらもです。自分にとって新しいことを、ジャッジして、異質なもの=ウイルスだと捉えれば、攻撃をするでしょう。免疫システムの基本的な機能としては正しい”反応”であると言えます。でも、私たちは人間(human beings)で、意識を向ける、意図的になる、ことができます。ジャッジするのでなく、好奇心を持つこと、ウイルスでなく新しい窓なんだと捉え、そこから何か取り入れること(せめてそれを眺めること)はできます。”反応”から”対応”へ。意識を向けることは、今この瞬間からできます。

“個と個、が等しく時間を分け合い語り合うとき” by mawary

この日この時間に一緒に集まるまでの間、それぞれの別の人生を別の長さ別の場所で別の環境で過ごしてきたんだから、「ちがい」があるのは至極当然なこと。というまずもっての前提と、「ちがい」も「おなじ」も自分に新たな視点やストーリーが宿るとても貴重な、ダイヤの原石のようなもの、という感覚があると、聴くことがただただ前向きで、充実感のあるものになる、という実感があります。

また、設備や環境面で予算を考えずに理想も挙げられるならキリはないけれど、「私たち自身が教科書」同時に「ここに参加していた皆さんとならだいじょうぶ」というKeikoさんのおっしゃった言葉が今回も多くの私たちのお土産になったと思います。その言葉は私もとってもお気に入りで、その後すぐに登壇したSix SecondsのYouTube Livestreamingでもお話させてもらいました。

信頼関係が育まれる学校を

今回多数の新しく参加のメンバーも数名いらっしゃったことで、新しい視点がいつも以上にあったように感じます。SELの学校をつくるなら、のアイディアのほか、参加者からの感想などがこちらです。

安心して参加できる対話の場、の大切さと、「受け入れられている」と信じられる「信頼関係」がキーだと私は感じました。「受け入れられている」「ここにいて大丈夫」「ここでは話を聞いてもらえる」、その感覚はかけがえのない基本で、ただそこにいるときも、何かにチャレンジするときも、何かにワクワクするときも、きっと根底に漂うものです。怒りのパワーを使って何かに立ち向かうときにも、怒りのパワーを問題解決のために使うときにはきっとその感覚が自身のアクションをよりサポートしてくれるでしょう。

具体的に学校づくりに取り組むときが来たら、あるいは関わっている学校や教育団体で改革を行っていく際には、安心して参加できる対話の場と、それを開催でき、誰もが「受け入れられている」と感じられるような信頼関係の醸成に意識を払っていたいと思います。

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ご参加くださったみなさま、参加を検討くださっていたみなさま、ありがとうございました。
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