GRIT〜やり抜く力〜と人生の道標「ノーブルゴール」
先日、GRIT〜やり抜く力の源〜というテーマでセルフサイエンスクラスのファシリテーターをやらさせていただきました。
今回はその中での発見や気づきなどをシェアさせていただけたらと思います。
GRITとは⁉︎
GRITとは、米ペンシルバニア大学の教授、アンジェラ・ダックワークス氏が提唱した言葉で、「やり抜く力」という意味です。
また、このGRITは「粘り強さ」と「情熱」から成っており、長期的な目標などを達成するうえで重要な要素となっています。
自身のGRITを測定する方法として、GRITスケールというものがあります。これは、アンジェラ氏が陸軍士官学校でGRITを測定するために実際に行ったものです。
全ての点数を足して10で割るとGRITスコアがでます。
また、奇数の設問の点数を足して5で割ると「情熱」のスコア。偶然の設問の点数を足して5で割ると「粘り強さ」のスコアがでます。
傾向として、「情熱」のスコアの方が低くでる人が多いようなのですが、皆さんはどうだったでしょうか⁉︎
GRITを育むには?
成功するかどうかは、生まれもった才能や環境に作用されるわけではなく、やり抜く力、すなわちGRITが重要であるとアンジェラ氏は述べています。
そう言われて見れば、私自身も体感としてそう感じることがあります。
才能や能力はあるけれど、努力は続かず大成しなかった…逆に才能や能力は特別凄かったわけではなかったけど、努力を積み重ねて成功を収めたといったケースは様々なケースである気がします。また、GRITは後天的に伸ばせるものとも述べています。
では、そのGRITを育むためにはどうすればいいのか⁉︎
それに関してはまだ分からないことが多いものの、一つ言えることは、マインドセットを固定マインドセットではなく、成長マインドセットにすることと言われています。
マインドセットの話題はこれまでも何度か出てきたかと思います。
固定マインドセット→人の能力はあらかじめ決められていると考える
成長マインドセット→人の能力は努力次第で伸ばせると考える
こう並べてみても、成長マインドセットの方がGRITを引き出すだろうというのは明確です。
ただ、これ以外にも何かあるとしたらなんでしょう。
「情熱はガソリン、粘り強さはエンジン」
クラスの中でGRITをこのように表現してくれた方がいて私自身、すごくしっくりきました。長期的な粘り強さを引き出すには情熱というガソリンがなければ続かない。
この「情熱」というのはGRITを発揮するうえでキーワードになりそうです。そして、情熱さえあれば、粘り強さは自然と引き出されそうです。
また、この情熱がどんなとき、どのように湧いてくるか、情熱をどう湧かせるかは本当に人それぞれとも思います。
そして、自分自身のそれらが分かることらマインドセット以外にGRITを育むための重要なことになりそうです。
人生においての自分自身の道標「ノーブルゴール」
six secondsでEQを学んだときにEQのコンピテンシーの中に「ノーブルゴールの追求」というものがありました。そして、今回のクラスで、これがとても大切といった話が出ました。
ノーブルゴールというのは、到達点がハッキリしているような目標ではなく、自分自身が本当に大事にしたい価値観や生き方のことです。
この答えは自分自身の中にあります。もしかしたらライフステージや様々な経験を通して変化していくこともあるかもしれませんし、そうではないかもしれません。
私自身、改めて自分自身のノーブルゴールは何かと問いかけてみると答えられない自分がいました。実は、ここ最近何となくGRITのような力を発揮できていないと感じていたのも今回、このテーマを設定した理由の一つでした。もし、自分自身のノーブルゴールがはっきり分かっていればそれが道標になり、時には意図的に。もしかしたら、本能的にそれに沿った行動の選択ができると思います。そして、ノーブルゴールがはっきりしているからこそ、逆境のような場面でも、情熱や粘り強さ、すなわちGRITが発揮されるように思います。
先にも述べましたが、このノーブルゴールの答えは自分自身にしか分かりません。だからこそ、「自分を知ること」そのための手段としてのセルフサイエンスは老若男女問わずとても重要なものだと感じました。
そして、参加者の方の言葉にもありましたが、「そういった姿を背中で見せることこそ、子どもたちのGRITを育むことに繋がる」のだと思いました。
クラスのファシリテーターとコラムで改めて整理することによって私自身の中にも沢山の気づきがえられました。そんな機会が毎月ある「DAIJOUBU」というコミュニティにも改めて感謝です。
金融機関での勤務や9年間の公立中学校教師生活を経て
現在は放課後等デイサービスで学習指導やSSTを行う
自分自身も、子どもたちも「自分らしく生きて幸せに」というモットーのもと
教育に携わっています