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身体に染みわたっていく実感 ~EQとの5年~

先日、何気にEQ資格の更新の確認をしていたところ、初めてEQに出会い、資格を取得して今月でちょうど5年が経っていました。5年の節目、せっかくなので、「EQと私」について振り返ってみました。

EQと出会ってからの5年

出会い~モヤモヤ・恐れ

もともと、EQとの出会いは、自ら必要で出会いにいったのではなく、仕事で必要で資格を取得しにいかせてもらった、という受け身で、クラスの中で学ぶこと自体は新鮮で楽しかったものの、頭の中には

「わかったような?わからないような?で、結局、”正解”は何?」

ということしかありませんでした。
結果を出さなければというプレッシャーもあり、十分咀嚼できていないうちに研修を開催したりして、でも当然、伝わった実感がない、変化や気づきを”与え”られない。
「自分は力がない、理解できない自分は他の有資格者に比べて頭が悪くてダメだ」
と、EQに触れるたびに、焦り、劣等感、苦悩・・・そんな感情に覆われ、EQのことを考えることすら怖かった時期がありました。今振り返れば、とにかく「頭で理解」することが大事と思い込み、字面だけをみて「知識を覚える」ことに必死になり、でもうまくいかず、なのに、プライドが邪魔して資格の肩書にこだわっていた頃でした。

転機~POP-UPフェスティバル

EQに対するもやもやと恐れを抱えて数年が経ったころ、下の子が小学生になり、はじめての授業参観の日、何かみんなが”1つの正解”に進んでいっているような雰囲気の道徳の授業をみて、ふと、「子ども達にこそEQが必要かも」という気持ちが湧いてきました。
ちょうどその頃、日本に入ってきたばかりの子供向けEQイベント「POP-UPフェスティバル」の存在を教えてもらいました。初めて「ハートぬりえ」を体験し、なんだかストンとふわっと自分の中に何かが落ちた感じがして、楽しさ・奥深さを実感。もっとたくさんの子ども達に!と思い始めました。
2020年、コロナによる緊急事態宣言の休校により、学校に行けず、外に出られず、イライラが募ってきた子ども達に”だいじょうぶな気持ち”を届けたいと、仲間と一緒にオンラインでのEQPOP-UPフェスティバルの開催にチャレンジ。新しいことを始める時、かなりの勇気と時間が必要なタイプの私が、何かに突き動かされたように、気がついたら動いていた瞬間でした。

その後、仲間が増え「すべての子ども達に だいじょうぶ な世界を」をミッションにしたDAIJOUBUがスタート。その中で皆と対話し、学び、気づき、時には苦悩したり、脱線や小休止しながら、少しずつEQに対する感情が変化していき、自分の中のだいじょうぶな世界がどんどんひろがっていきました。

五臓六腑に染みわたる EQによる実感

DAIJOUBUが始まってから現在に至るまで、全員で自分達も学びながら、協力しながら、毎月、大人向けのセルフサイエンスクラス、子ども向けのPOP-UPフェスティバル等のオンラインでの場の提供、そして、このコラムを欠かすことなく継続しています。皆、仕事や子育て、日々の暮らしとの両立をしながらなので、続けることは正直大変ではありますが、「継続は力なり」というように、この間に得たものによって、自分自身が、あのモヤモヤしていた時より確実に進歩しています。
「頭で理解する」「知識を記憶する」「教え・与えられる」のではなく、自らで「自分について知っていく」。それは1日研修やセミナーを受けただけで得られるものではなく、自分に意識することを続け、探究し続けることで、じっくりゆっくり時間をかけて、あ!そっか!いや?ん?違った?!こっちか!などと、行ったり来たりしながら、じわじわと身体全部で実感していく。
たとえるならば、カラッカラに渇いたノドにビールを、寒い日の朝にあたたかい白湯やスープを、それぞれ飲んだ時などに言う
「あ~!五臓六腑に染みわたるう~!」
のあの感覚。ゆっくりゆっくり身体のあちこち、すみずみにじんわりと染みわたっていく。
最近、EQでの学びの継続をそんな風に感じています。

そんな中で、気づいた自分の変化、いくつかありますが、改めて私の5年の節目に3つだけまとめてみました。

実感① とにかくなんだか楽になった

感情を「ポジティブ=良い」「ネガティブ=悪い」で評価せず、受け入れ、自分を探っていくということを繰り返し意識していく中で「~べき」「~ねばならない」に本当に縛られていたことに気づきました。それを一つひとつ「今の自分にとってどうか」を考え、納得しながら手に入れたり手放したりをすることで、少しずつ、私にとってのYESとNOを判断し選び取ることができるようになりました。心身に影響がでるほど多く抱えていたものを整理、まさに「自らの手で肩の荷をおろす」ことができたように思います。

実感② 動揺が少なくなった、摩擦が怖くなくなった

常に自分に意識を向け続けていく中で、自分の快・不快を感じ、冷静に判断や決断ができるようになり、必要以上に感情に振り回されることが、以前に比べて少なくなりました。
そして、自分が少しわかるようになると、他者のことも想像でき、相手を大切に思い、”違うこと”に寛容になり、ぶつかることや摩擦に対する恐れが小さくなりました。それにより自分の想いをきちんと伝えることが、以前に比べてスムーズにできるようになった気がしています。それは、仕事の場面でももちろんありますが、老いていく自分の親に対する感情や考え方、関わりの変化にも繋がりました。そして自分が年を重ねて老いていくことについても。(この話はもう少し先にコラムにしたいです。)

実感③ ”言葉”選びを大切に意識できるようになった

学びやメンバーの皆さんとの関わりの中で、これまで、”言葉”というものに対して、とても雑だったとあらためて気づかされました。話し言葉は関西弁で、自分自身の言葉遣いは上品ではない自覚はありますが(笑)、自分は全くそんなつもりはなくても、過去に関わったいろんな人達に対して、無自覚に言葉で不快にしたり傷をつけてきたなあと反省だらけです。
現在の仕事である就活相談の場面で、もちろん1つ1つ丁寧な対応が必要ですが、より慎重な対応が必要となるケースが最近とても増えてきました。相談の中での聴き手である自分の態度や感情、そして相手に届ける「言葉の選び方」を意識することの大切さについて、あらためて実感しています。
キャリアカウンセラーの資格取得の時に学んだ理論、来談者中心療法を提唱したカール・ロジャースが、傾聴に大切な3つの原則としてあげた、受容・共感・自己一致、まさにここにEQのフル活用が必要だよなと再認識、学び直しに繋がっています。

そして何より大切なもの…

これだけ読むと、どれだけできる人なのって印象ですが(笑)、以前の自分と比べた変化の実感です。もちろん、まだまだうまくいかない時もたくさんあります。そして、生活や仕事の多忙、自分の心身の状態、ライフイベント等で、どうしても、学びの場に出ることができない、自分と向き合うことがしんどい時、わからなくなる時も正直あります。それでも続けてこれているのは、いつもそこにあって、いつでもいつからでも自分の意思で出ても、来ても、戻ってもいい、私ここに居ていいんだと思える、そんな【だいじょうぶじゃない時があっても、だいじょうぶな場】を構成してくれている、メンバー、アレンジャーズ、参加者の皆さんの存在があったからこそ。
お一人お一人が私にとって、とてもとても大切な存在です。EQを学ぶきっかけをつくってくださった方やEQを通じて得ることができた方々との縁に感謝するとともに、この先もずっと皆さんと一緒に学び続け、その輪をひろげていきたいなと思います。

私にとって変化のきっかけとなった、
大切な、大好きな、EQ POP-UPフェスティバル。
子ども達が、イキイキと自分の人生を生きていけるよう、もっとたくさんの子ども達(もちろん、大学生など若い人達や大人の皆さんも!)に届けるべく、新しいアクティビティの導入や楽しい工夫を考えています。自宅から無料で気軽に参加できますので、ぜひいつでもご参加ください。

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