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私たちのコアにあるもの

私たちのコアにあるもの シンガポール EQ

新年快乐(あけましておめでとうございます)!

久しぶりにコラムを書かせていただきます、ともこです。昨年6月にシンガポールに来てからあっという間に半年以上が経ちました。シンガポールは今の時期は旧正月で盛り上がっていて、町の至るところに新年の干支であるウサギの絵や赤い飾りであふれています。

多様な人種、文化に出会う

シンガポールは人口の76%を中華系が占め、残りはマレー系が15%、インド系が7.5%という人種構成になっています。そして世界各国から駐在員や出稼ぎ労働者として集まる外国人の割合は人口の3割にも上り、多種多様な人種が住んでいます。子どもたちの通う学校でも、秋以降、10月にハロウィン、11月はディパバリ(ヒンドゥーのお祭り)、12月はクリスマス、1月は旧正月(中華)、とイベント盛沢山(笑)。欧米文化には触れることが多いものですが、ヒンドゥーやイスラムはまだまだなじみが少なくて新鮮です。一度息子がバングラデュ人のクラスメイトから夕食に招いてもらったことがあるのですが、厳格なイスラム教徒のご家庭で、手土産はハラール対応(イスラム教で許可されているもの)のものでなくてはならないとのこと、何がハラールでハラールでないかも知らない私たちは慌ててインターネットで調べて準備したりしました。(それなのに当日息子は持って行き忘れるという始末(怒)!)

格差を目の当たりに

もう一つシンガポールで気づくことは格差です。シンガポールは総資産1億円以上のミリオネアが20万人以上いると言われ、多くの富裕層が住んでいます。シンガポールでは車は税金が高く、日本の三倍以上するのですが、高級車も頻繁に目にしますし、数十億する豪邸や月額家賃が数百万円以上の高級コンドミニアムも普通にあります。一方、車で道路を走っていると、荷台に労働者を何人も乗せて運んでいるトラックをよく見かけます(合法)。多くはインドやバングラデシュなどからの出稼ぎ労働者で、建設現場で働き、狭い寮で生活していて、その往復をそうやって移動するのです。建設中の超豪邸の前で休憩を取っている労働者を見かけたりすると、少し複雑な気持ちになります。また多くのシンガポール人は共働きで、フィリピンなど外国人のメイドさんを雇っています。こうした人たちは屋台で食事をし、地元の商店街で服を買い、きっと高いショッピングモールに行くことはないのでしょう。同じ国で生活していても、生活圏が全く違う、パラレルワールドのようです。

違いを超えて見えてくるもの

そんな多種多様な背景の人が暮らすシンガポールでは、違いにも気づきますが、それを越えた共通点にも目がいきやすいように思います。赤ちゃんを囲んで幸せそうに笑う家族や子どもの教育に熱心な親たちを見ると、どこも同じだなと感じますし、人種、収入、バックグラウンドに関わらず、親切な人、フレンドリーな人がいて、おとなしい人、とっつきにくい人がいます。

漠然とした考えですが、そういうところはもしかしたら一人一人のコアに近い部分と言えるのかもしれないな、と思います。そのコアの部分に宗教や文化、家庭環境によって色合いが加えられ、表に現れるその人になるのかな、と。そしてそう考えると、そのコアの部分で自分がどういう人間であるかということをとても大事にしたくなります。どんな環境でも、誰といても、自分が誰であるのか、ということを。

EQももしかしたら、感情というフックを使ってそうしたコアの部分に触れるもの、と言えるのかもしれません。自分はどういう人間か、何を大切にしてどんなふうに生きたいのか。文化や育ちなどで習慣になった考え方、「こうすべき」という概念、そうしたものも越えて自分のコアを探り、そのうえで、現実に沿ってどう行動していくかを考えること。

様々な文化や民族が共存し、表面的な違いが当たり前のシンガポールで、自分自身は内側に何を持つのか、どういう人でありたいのか、改めて点検する機会にしていきたいと思います。

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