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”みんな”という言葉の不思議さ

「”みんな”やっているんだから、あなただけ違うことやっているのは、おかしいでしょ!」「”みんな”やっているんだから、あなたもやりなさい!」

子育てのシーンではよく耳にするこの言葉。私はこの言葉がとても苦手で、いつも感じてきたことがある。”みんな”って一体誰?なんだと。”みんな”と同じにしないと、自分は駄目なのか?おかしいのか?そんなことを自問自答しながら、過ごしてきた学生時代。しかし親になると、ふとしたときに使いがちになりそうな ”みんな”ワード。

何気なく使ってしまっているかもしれない”みんな”という言葉。改めてこのワードを紐解いてみたい。

“みんな”はみんな、ぼくはぼく!

他の子どもたちは一切やっていないことを、一人だけ突き進む我が子の姿を、これまで何度も見てきた。一番、びっくりしたのは、二年前のこと。お弁当を持参して通園していた保育園で、一人だけ10時30分きっかりに早弁をするのだ。ほとんどの子どもたちが正午前後から食べ始めるお弁当を、なぜか腹時計きっちりに、10時30分に食べていた息子。スタッフからは「朝食食べてますか?」などの声掛けはもらったりもしたが、朝食はしっかりと食べているはずなのに、なぜなんだ!

そんな息子に「なぜ、早く食べるの?」と聞いたところ、返ってきた言葉は「だって食べたいんだもん!」

「”みんな”もっと後になって食べるでしょ?なんで?」と改めて聞くと、「”みんな”は”みんな”、ボクはボク!」との回答。

それじゃあ、協調性が育たない!と親としては焦る気持ちもあったことは否めないが、本人が堂々と自分で意思決定した早弁を、見守ることにした。しばらくはそんな時間を継続していたようだが、何時しかお昼前後になって食べる習慣になったようで、あの時に無理やり”みんな”と一緒に食べなさい、と強要しなくて良かったと今は思っている。

子どもには一人それぞれ、本人なりのリズムとペースがある。将来、協調性がなくなると困る!と親たちは焦りがちになり軌道修正をしたくなるが、本人たちの感情や思考のプロセスを無視して、”みんな”ワードで進めてしまうことは、子どもたちが感じる、考える、決める時間を奪いとってしまうことにも繋がるのではないだろうか。人と違うから、心配!という親の思いも、これまた確かに沸き起こっている感情ではあるが、そこは人生を先に歩んでいる大人たちが、感情的に対応するのではなく、思考的になる必要があると感じている。

”みんな”で渡れば怖くないの落とし穴。”みんな”といっしょじゃなくても大丈夫!の声掛けとは?

子どもたちひとりひとりの個を大切にするということは、言うは易く行うは難しだろう。やはり安定した生活を送って欲しい、そのためには社会性を早く身につけさせたい、苦労させたくない、というのも親心。”みんな”がやっているんだから、とりあえずは大丈夫!と大人の安心感を優先しまいがちになるが、子どもたちの感情を抜きにして、大人の理屈だけで決めてしまって果たして良いのだろうか。”みんな”ワードによって、子どもたちには何とも言えないもやもやした感情だけが残ってしまうだろう。

大切なのは、子どもたちが何を感じ、どう考え、どのように行動するか、という一連のプロセスを、子どもたち、ひとりひとり、それぞれに見守っていきながら、伴走していくことではないかと考えている。

ではそのように行動するには、どのようにしたら良いのだろうか?そんな実践のヒント、きっかけとなるであろうDAIJOUBU夏のイベントをご紹介!

『個を大切にする教育・子育てとは~米国シナプススクールの事例と共に体感して学ぶセルフサイエンス特別クラス』”みんな”といっしょじゃなくてもだいじょうぶ その先は、どんな未来に繋がるのか―

イベントプロモーション映像 https://youtu.be/yp9MEzyv6r4

今回もカリフォルニアにあるシナプススクール、SELスペシャリストであるKeikoさんと、対話を通した実践ワークショップ、どうぞご期待下さい!

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