これで合ってるんだ、思えるプロセスの味わい深さ|春の特別クラスを開催しました
DAIJOUBUまわりーです。4月の終わり、GWの最初の2日間、昨年12月5日に米国カリフォルニア州にある私立学校シナプススクールよりKeiko Sato-Perry氏をお招きし特別クラスを開催して以降、2度目の『大人のためのセルフサイエンス特別クラス』を開催しました。
今回は2DAYS、2日間全体でいつもどおり、EQらしいアプローチで、セルフサイエンスをたっぷりと体感できる内容で開催いたしました。参加くださった皆さま・登壇いただいたパネリストたちのおかげで、とても素晴らしい学びと、セルフケアと、充電と、癒しと、感動と、、とても意義ある時間となりました。
今のあなたは、どれくらいだいじょうぶ?
[ いまの自分全体・仕事・人間関係・体の健康・心の健康・人生全体 ]これら6項目について、今のだいじょううぶ度を、最初のチェックインで尋ねました。以前イベントに参加くださった、軽井沢にあるほっちのロッヂのさとちゃんさんから聞いた「ポジティブヘルス」の考え方にとても共感して、「数値でも平均値でもなく、自分が自分をどう評価しているのか」これを、とてもシンプルではありますがだいじょうぶバージョンでやらせてもらいました。
感情が教えてくれる、本当に自分が大切にしたいこと
そうして自分のだいじょうぶ感覚をチェックすることから始まったDAY1は、DAIJOUBUメンバーであり、2児の母でもあり、学童保育でEQを伝え、以前は児童養護施設にて勤務していたという、子どもと関わることを公私ともにされてきた滝さおりさんに登壇いただきつつ、ワークを交えながら「家族」をテーマに学び合いました。
DAIJOUBUの学びの場には大切な3つのグランドルールがあります。自ら参加し、自ら自分の中を探索し、相互にだいじょうぶな空間をつくろう、というお約束です。
冒頭、子どもとのかかわりの中で「最近激怒したこと」「ついやってしまうこと」を自分の中に見つける際には、グランドルールの力があったのかなかったのか、あっという間に自分の内側をパカッと開いた共有がいくつもありました。心を開く感覚、自分に「話してだいじょうぶ」という許可を与えるような感覚というのがあの空間にあったのならとても嬉しいです。
そうしてお互いに「自分ったら!」と思うような話を共有していると、どれもこれも「わかる~」と思うものばかり。それだけでも楽しく心の中が癒されていくのですが、大切なことがあります。それは、感情はメッセージである、ということです。激怒・怒りといった感情は、「自分の中の大切な何かを脅かされた」「自分の信じている道を妨げられた」というメッセージです。そしてついやってしまうことは自己パターンの認識。感情知能EQの大切な力のひとつです。このワークから、自分は本来こういったことを大切にしている、けれどもこういうクセがあるというのを少し可視化しました。
感情エネルギーをたくさん使うのは、それだけ自分にとって大切なことだから
子どもたちとのかかわりのなかであるある!というシーンを想定したワークも行いました。感情エネルギーはすごいもので、口で何を言っても、奥底にある感情はやっぱり届いてしまう、どうするの?と文字ではオープンクエッションでも「~しなさいよ」という魂胆(本音)が届く、という発見は多くの参加者からありました。
さおりさんは子どもたちに「早くしなさい!」とばかり言っていた頃、きちんと・ちゃんと、という正しいことのために一生懸命で、いつの間にか子どもに謝れなくなっていたと話していました。ハッとした方もいらっしゃるかと思います。でも大丈夫です、その自分のクセに気が付いて、本当にほしい結果のために、ほかにどんな対応ができるだろうと思案する、これがEQの力です。EQの力は後から養えます。筋肉とおんなじ、とわたしはよく言います。
さおりさんから最後にこんなメッセージがありました。
子どもとのかかわりで悩むのは子どもを大事に思っている証拠。みんなよく頑張っています。うまくいかないときは、一度立ち止まって待つ時。すべての出来事は未来につながっているプロセスで、子どもとのかかわりはマラソン。自分のこともたっぷりケアして大切にしながらやっていきましょう。
教育セクターで活躍するパネリストたち
DAY2はまた楽しいウォームアップのワークから始まり、全国各地の様々な教育セクターで活躍される4名のパネリストに登壇いただいて、お話を伺いました。1問ずつ質問をして、全体でワークをし、また質問をして、全体でワークをして、という形で行いました。
澁澤眞美子さん。都内の保育ルームで1人1人に寄り添う保育を行われています。目の前に子どもがいると夢中になっていく、それを続けている中でDAIJOUBUに出会ったとのこと。
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伊藤いつかさん。学校にフィットしない子どものためのフリースクールはじめ、様々な居場所をつくる活動に携わっている。生きづらさを感じている人たちをサポートしたい。
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外崎恵子さん(とのちゃん)。軽井沢風越学園職員であり、養護施設に暮らす子どもたちへ学習支援などを行うNPO HUG for ALLの理事でもある。
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宮澤潤幸さん(ひろ先生)。春まで公立中学教師、現在株式会社リタリコにて勤務。子どもが自分らしく、そもそも自分も自分らしく生きるにはどうしたらいいか、を探す中でEQと出会い、DAIJOUBUと出会い、キャリアチェンジも。
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最初にお伺いしたのは、活動で目指されていること・心から成し遂げたいことでした。すべての言葉にパワーがあったのでこちらですべてご紹介できないことが惜しいのですが、全文はこちらより2日間の動画をご覧ください。
眞美子さん|大きな目標を持ってこの仕事を始めたわけではなく、保育ルームを開いてみた所、多様な背景を持つ子どもたちが集まってきた。マンツーマン保育だったというのもあるが、私はそういう、個別の寄り添いを求めている人たちの役に立てるんだ!と後から気が付いた。「目の前にいる子どもが置いてきぼりにならないように、安心した、だいじょうぶな世界を自分で作れるようになるスタート地点をお手伝いしたい」が今の私の大きな目標。子ども達、更には親御さんたちが表現する感情の奥には、一体何があるんだろう、それにどう寄り添えるだろう、ということに現在DAIJOUBUの定期クラスに参加して学びながら、日々チャレンジしている。漠然とずっと目指していたものだったけれど、EQが(セルフサイエンスが)まさにこれなんだと合致して、現在はKeikoさんのコーチングも受けながら、お子さんや親御さんへできるように学んでいる。
ひろ先生|とにかく、関わるすべての人に希望を与えたい、抽象的になってしまうがここに詰まっている。個性がクラスにはまらないだけで自分はダメだ、もうできないと思う人が居るけれど、そんなことはない。全員に自分だけの個性があって、強みがあって、それを発揮することができれば、やれそうだ・できそうだ、という気持ちが生まれる。それが自分らしく生きる、ということに繋がっていけると思った。自分自身もそうだが、すべての人に希望を、と思ったときに、自分に何ができるか、こういう学び方なら力が発揮できるとか、個に寄り添った活動がしたいと今は思っている。
とのちゃん|風越学園で働くために軽井沢に移住をした。時々なぜここにいるんだろう?とふと思うこともあるけれど、いろんな人と一緒につくる、という醍醐味が風越学園にはある。風越学園の方では、子どもたちがどうやって自分自身で安心の場をつくっていくのか、というところに興味がある。子どもたち自身が自分で、どうやったら安心だなと感じられるのか、自分自身をどうしたら信じられるのか、それをただ大人が与えるのでなく、サポート出来たらと思う。HUG for ALLの方では、学びに向き合う前の関係性構築の部分で何ができるかを今模索している。
いつかさん|子どもだけじゃなくて誰もが笑顔になれる世界、大きなことはできないから、手の届く範囲でできればと、地道なコツコツにチャレンジしている。まず子どもが笑顔になるために3つのアプローチ、1)フリースクール(オルタナティブスクール)で子に寄り添った学びを届けること、2)日本を引っ張っていく子どもたちに届くように、学校の先生たちを元気にするためにDAIJOUBUのような世界観をお伝えするスクールソーシャルワーカーとしての仕事、3)学校にフィットしない子どものための滋賀県の居場所情報を掲載する広報誌制作にチャレンジ中。
一通りお話を伺った後は、1度ブレイクアウトルームに分かれ、聴こえた話の中で「共感したこと」「気づきになったこと」をシェアし合いました。そして、次の質問に行く前に、みんなで”set the tone”、一体だいじょうぶな世界はどんなところなんだろう?を、イメージするワークを行いました。
だいじょうぶな世界ってどんなところ?
世界のハートぬりえ、というワークです。DAIJOUBUメンバーが資格を取り学んでいるSix Secondsという感情知能EQのグローバルネットワークがあり、そこで毎年行っているグローバルイベントPOP-UPフェスティバルという教育・子育てに根差した取り組みがあります。まわりーも世界中の仲間をサポートするSuper Mentorのひとりとして活動しています。
その中のワークをアレンジした、世界のハートぬりえを使って「だいじょうぶな世界」はどんな感情で満ちているんだろう?というのをみんなで作りました。色も言葉も、とっても柔らかくて心地よいものです。
だいじょうぶな世界を実現するために、何をしていくのか
ナビゲーターまんぼによるインタビューも織り交ぜながら、最後の質問は「今後のチャレンジ」。
とのちゃん|人前に立つことも得意じゃなく「あの人がやればいいのに」なんて思うタイプだった。あるときもらった「できるひとだけがやるなんて面白くないじゃん」という一言にハッとした。ひとりひとりが大切にされている、ということをどうやったら感じられるかなぁということを風越学園では実践していきたい。意識的に「聞き合う」ということを環境やアプローチで作って行けたらと思っています。
いつかさん|困っている人がいたら動かずにはいられない、という自分の行動パターンと、自分を信じる気持ち、信念が見つけられたことが自分の活動のエネルギーを支えている。いつかは地域の人が集まれるコミュニティカフェのような場をつくりたいなぁと思っています。
ひろ先生|自分でも、このモチベーションについて一体なんでだろう?と考えるのですが根底にあるのは純粋に「たのしい」という気持ち。今後はEQをソーシャルスキルトレーニングの中に自分なりに盛り込んだりして届けていけたら。そしてまた故郷長野県にいつか個に寄り添う学習支援という環境を自分で作れたらと思っています。
眞美子さん|心身ともにタフ。家族の中でも一番タフ!神様からもらったこの心身の健康さに感謝していて、これを活かしたい、役割を果たしたい、というのが原動力。今後は私と同じようなことを求めている保育士でつながって、踏み込んだ体制で、何かできたらと思っています。
あっという間の1.5時間x2日間
最後にもう一度ブレイクアウトルームで話し、2日間のイベントが終わりました。
子どもたち向けのクラスでもそうですが、毎回感想の中に「あっという間だった」という言葉があります。これは毎度頂くたびに、ファシリテーター冥利に尽きるものです。私たちDAIJOUBUのクラスでは、ほぼ一度もteachすることがありません。6月から始まる認定コースでは理論での説明も付け加えますが、「体感する」「わかる」という腑に落ち感を何より大切にしています。なので、教えない。ただ、問いを立てる。EQの、SEL(ソーシャルエモーショナルラーニング;社会性と感情の学習)の適切なアプローチで、参加者主体のセルフサイエンスの学びをガイドするのを意識しています。
最後にこの2日間でどんな変化があったかをチャットに書いて頂きました。
- 何かしようと思わなくていいや、って思えた
- 自分のワクワクすること、モチベーションがわかった
- 心が温まる!DAIJOUBUに参加するといつもそう。
- 言霊オーラに包まれている
- 自分が楽しくなければ人には伝わらないなあと改めて、改めて実感。
- 昨日まで落ち込んでたけど、だいじょうぶになった
- ここに仲間がいることがうれしい
- 今を全力で楽しむ
- あっという間で、でも確実にいま心がやわらかく温かい
- 自分はこのままで良い、と実感。このまま楽しく生きてこう、いえーい!って感じです。
- ここに集まる方たちは、深いなぁと思いました!!
- 皆さんの学ぶ姿勢に本当に関心、感謝
- 怖がらずに愛をつたえようと思う。
- EQ 仲間いいですね!
- エネルギーが重なっていく感じがうれしかったです
- 自分の精神を元気にしなくては始まらん
- 忘れかけていた大切なものを思い出せた
- 時期にもよりますが、おそらく認定コース参加します
こわくない、受け入れ合え、心が温まる、心と頭のセルフケアの時間
事後アンケートからは気づきや変化、残っている感情や感想についてたくさんの温かく心のこもった言葉を頂きました。
- たくさん心に響くお話がありました。皆さんの子どもや地域に寄り添う姿勢、思考、実践、すばらしいなと感じました
- 精神が元気であれば、元気なんだ
- ほかのイベントやクラスなら言えないような本音を、みんな怖がらずに言えて、嫌な気持ちにならずに聞けたのが不思議な感覚でした
- ハートの中のみなさんのだいじょうぶな言葉たちを見たとき、心が満たされるのを感じました
- 自分が幸せでないと人を幸せにする事は出来ないから、自分がハッピーな気持ちでいれるように心がけようと思いました
- 子供に対しての対話が確認が多かったことにも気付かされた
- 心が温まりました
- 無理しなくてもだいじょうぶ。 まずは自分自身を整えること。 ゆっくり呼吸して、焦ることなく、自分の本当の気持ちに向き合うこと。 自分が大事にしてること、自分が幸せに思うことを少し言語化できたような気がします。
- 色々な考えがあるなという、全てを認め、受け入れようという姿勢
- 定期的に参加してきて、まわりーさんの"EQは自分のプロになること"と話されるフレーズがやっと、なるほどと自分に沁みてきました。
- あっと言う間に感じる1時間半で、とても楽しく、新しい発見があり、参加出来たことを素直に嬉しく思います。ありがとうございました
- いつもありがとうございます。 毎回、参加する前と後では心の温まり感が違います
毎回レポートで書いているように思いますが、あっという間の時間の中にたっぷりと新しい情報や発見もあるのに、いつの間に自分もたくさんアウトプットをしていて、手元に残っているのは宝箱のようなメモや自分の言葉のジャーナル、自分で描いた絵。本質的な学びとは何か、セルフサイエンスとは何か、これにこれからも愚直にこだわって、EQ/セルフサイエンスを深く味わって学べる場をつくっていきたいと改めて思います。
登壇くださったみなさまと、参加くださったみなさまのおかげで、本当に素晴らしい温かい学びの、癒しの、時間となりました。心から感謝いたします。
DAIJOUBUセルフサイエンスエデュケーター資格認定コース、開講
イベントの最後にご案内させて頂きましたが、次回7月後半に、シナプススクールでセルフサイエンススペシャリストとして働かれているKeikoさんとの特別クラス第2弾を開催します。また詳細のご案内を6月後半までには行いますので、楽しみにお待ちください!
そして、6月からはDAIJOUBUが自信と愛情を持ってお届けするDAIJOUBUセルフサイエンスエデュケーター資格認定コースを開講します。
だいじょうぶな世界をつくっていくためには、自分で自分をだいじょうぶ、と思える力が欠かせません。では、その力はどこから来るのか、何によってサポートされているのか――。いつも通り「体感」と更に専門的な科学的なアプローチも添えてお互いに学び合う、10セッション・16時間の資格認定コースです。世界にたった一人の自分を学ぶ「セルフサイエンス」という学びのつくり方、それに必要な知識・姿勢・自分の内側にすでにあるものを、ご自身の力に変えて頂きます。また、この学びのつくり方は、テーマが何になっても必ず活きてきます。私自身もホームスクーリングをしながら「くらし」「語学x数字」「料理」などなど、様々な学びのテーマに応用してクラスをデザインしています。そしてさらに、親として子どもと関わるときにも、大切な姿勢・軸・対話の仕方のヒントがたくさん得られる学びです。ぜひご参加をお待ちしております。
シンガーソングライター・EQエデュケーター
EQの力を心から信じるアメリカ在住の3児の母
現在アリゾナ州立大学 社会的正義と人権 修士卒業
感情知能EQと出会い、生きることがうんと快適になった経験から多くの人に、
特に子どもたちを取り巻く環境にEQを一秒でも早く届けたいと願い奔走している