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答えは一人一人違うということ

EQの資格を取得してから2年と少し経ちました。たったの2年、でも大きい2年。

以前のコラムでも書きましたが、私はEQに出会う前は、頭で考え、動くタイプでした。まずそれまで得た知識や、身に着けた考え方に基づいて考えます。そして考えてもわからないことは本やインターネットで調べたり、人に聞いたりします。学校でも教科書に正解が書いてありましたし、親や先生に言われることが正しく、その通りにすることが良しとされました。答えは外の世界のどこかに転がっていて、私はそれを見つけ、それに近づく努力をすれば良いと思っていました。

だからEQで「自分を知る」、それも自分の「気持ち」を知るって言われても、???という感じだったのです。

もしかすると、そんな人は少なくないのかもしれないな、と感じることがあります。書店には「〇〇大生の親はこんなことをしている!」とか「これからの社会で子どもに身につけさせたい〇〇力」といったタイトルの本が並びます。もちろん、そういった本を活かせる人もいて、適切に使えば役立つ本だと思うのですが、子育てに迷い、不安になり、悩んでいる人は、なんとなくそこに絶対的な答えがあるように思い、頼りたいと思ってしまうかもしれません。

でも結局親も子どもも一人一人違うわけで、そのような本や情報ばかりに頼っていても、それが本当に自分の子どもがしたいことか、合うことなのかはわからないものです。誰もがこれをしておけばだいじょうぶ、なんてものはないのではないでしょうか。


私にそんなことを最初に教えてくれたのは長男です。海外にいた時、現地の勉強も日本の勉強も、当時習っていた楽器の練習も”きちんと”させようとしていたのですが、そのうち本人がすっかりくたびれてしまいました。日本から来た同じ境遇のほかの子どもたちは普通にしていることなので、それぐらいはできるはずだし、しないといけないだろう、という考えだったのですが、それは長男には苦痛でしかなかったようです。自分の中のいろいろな不安や焦りや苛立ちと、疲れた長男の様子との間で散々葛藤した挙句、結局いろいろな習い事はやめ、本人の自由にさせることにしました。すると長男はまるで水を得た魚のように、自分から好きなものを見つけていったのです。

子どもは一人一人違うから、大切なのは「みんなはこう」とか「こうなってほしい」は脇に置いて、しっかりその子ども自身を見ること、子どもを信頼することだと思います。一人一人が生まれながらそれぞれに可能性を持っているということさえ信じられれば、私たちはその子どもを見守り、励ますことができるのではないでしょうか。

そのためにも私たちはまず、自分自身を信頼することが必要だと思います。私たち親も一人一人違って、でもそれでいいんだ、って思える時、本当に子どもも子どものままでいいんだ、と思えるのだと思うのです。
まずは自分の内側を探索し、少しずつ、時間をかけて自分らしさを見つけ出していくこと、少しずつ自分を知り、自分を信じられるようになること、それがとても大切だと思うのです。

私たち誰もがそれぞれに違う答えを内側に持っています。
それを探っていくこと、それがEQ、セルフサイエンス(自分の科学)なのです。


DAIJOUBUでは毎月定期的にイベントを開催していますが、毎回、何かを教える”知識の伝達”は最小限にし、多くの時間を対話やワークに充てて、そこで自分自身の気持ちや考えに気づき、次の一歩を見つけていく流れになっています。これは、人は一人一人違うという前提に基づき、何か公式を伝えるのではなくて、一人一人が自分の答えを探る場を提供していきたいと考えているからです。

今月29日、30日には2日間のセルフサイエンス特別クラスを実施予定です。2日目には教育の現場で活躍するゲストによるパネルディスカッションもありますが、これも何か正解をお伝えするということではなく、様々な意見を聴きながら、参加される方がそれぞれの心の中を探るインスピレーションにしていただきたいと思っています。ぜひ、心の中に、自分自身の答えを探索しにきてください!


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