全員が宝石みたいなストーリーを持っている～秋の特別クラス開催報告

DAIJOUBUまわりーです。10/29（金）、秋の特別クラスを行いました。「自分の物語を2人で語る・共感力を育むナラティブ」という、いつものセルフサイエンスの時間とは少し異なる、ナラティブをメインとして取り扱った特別クラスでした。一風変わった、でもなんだかシンプルな手法なのに、最後にはとてつもないじんわりと染み渡る感情たちに全員がそれぞれに包まれて、本当に素晴らしい時間となりました。

自分の物語を2人で語る、ストーリー・エクスチェンジという手法

自分の物語を2人で語る、とは一体・・？と思われる方もいらっしゃるかもしれません。方法はシンプルで、まずペアとなり、お互いのストーリーを語り合い共有し合い、ペアの相手のストーリーをその人になりきって全体で語る、というのが、このストーリー・エクスチェンジです。これは米国に拠点を持ち、メキシコやスペイン、イギリスを中心とした世界各国で盛んに取り組まれているNarrative4という団体の手法です。私が今年2月にグローバルフォーラムにてファシリテーターをさせて頂いた際に、このストーリー・エクスチェンジファシリテーターの資格を取得するチャンスを頂き、とてもとてもがんばって…！取得したのがこの資格でした。

自分自身も英語で体験し、その後も英語で何度かファシリテーターをする機会を得て、ストーリー・エクスチェンジを何度か体験してきました。そのたび、全員の輪の中で（オンラインでも）みんながペアの相手の話を自分のストーリーのように一人称で話すのを聞くと、何度も心も体も震え、泣いてしまって仕方がない・・。というこのストーリー・エクスチェンジ。なぜこんなに震えてしまうんだろう、というのを、今回参加くださった12名が私よりもとても丁寧に言葉にしてくれたように感じます。

ストーリーの中の自分が、ショートムービーの主人公のように見えるようだった

私も改めて、こうして時間を共有し合い、ストーリーを共有し合うと、そしてこのNarrative4ストーリー・エクスチェンジの手法を用いると、ひとりひとりの言葉やストーリーがとっても尊重され、とても大切なもののように感じました。普段生活していると、声の大きい人、みんなに向けて言葉を発する機会の多い人、影響力のある人ばかりの話が大きく価値のあるように、無意識のうちに聞こえていたことにも気づかされます。とんでもない、ひとりひとりが宝石のように、本当にかけがえのない、美しいストーリーを持っているんです。

ストーリー・エクスチェンジは世界中の学校現場で取り組まれています

中学校・高校を中心に、ストーリー・エクスチェンジは世界中の教育現場で取り組まれています。世界の報告の中でも最も私の印象に残っているのは、治安の悪いエリアの少々荒れている学校でこの取り組みが行われた際、参加していた生徒のひとりから発せられた「自分の人生なんてちっぽけでどうでもいいものだと思っていた。そんなことないと、生まれて初めて思えた」という感想です。その現場にいなかったのに、ストーリー・エクスチェンジのパワフルさを知っている私には、想像するだけで心が震えます。きっと今回参加くださった12名の皆さんもそうだと思います。

これからもDAIJOUBUで、年に一度程度、このストーリー・エクスチェンジの時間も取り組んでいけたらと思います。改めて多くの方に体感いただきたいと思える、スペシャルな時間でした。参加くださった12名の皆様、参加しようと検討してくださっていた皆様、ありがとうございました。

冬の特別クラスは、米国カリフォルニア州シナプススクール SELスペシャリストKeikoさんと開催します

DAIJOUBUでは年に4回、春・夏・秋・冬に、大人のためのセルフサイエンス特別クラスを開催しています。その中で、Keikoさんとの特別クラスを継続的に開催させて頂いております。この冬の特別クラスで3回目のコラボレーションです。

今回は12月前半の週末に開催予定で、現在計画中です。SELを学校現場に導入する方法や定着させるヒントを模索している方、学校教育って何だろう、学びの機会とは何だろうなど、不登校っていったい、世界最先端のSELの学びで子どもたちはどう学んでいるんだろう、と共鳴する皆さん、ぜひ詳細を楽しみにお待ちください。

Mawary

シンガーソングライター・EQエデュケーター
EQの力を心から信じるアメリカ在住の3児の母
現在アリゾナ州立大学 社会的正義と人権 修士課程所属
感情知能EQと出会い、生きることがうんと快適になった経験から多くの人に、
特に子どもたちを取り巻く環境にEQを一秒でも早く届けたいと願い奔走している