春日部市の子どもたちと一緒にエモモンスターを実施しました!
1/12(日)にDAIJOUBUのメンバーのとっしーとともに、春日部市の「キッズフェスティバル」に参加させて頂きました。3年前から縁あってご参加させて頂いており、1回目は「明るく照らして」2回目は「ハート塗り絵」そして、今回は「エモモンスター」を実施しました。おおよそ50名程度のお子さまや大人の皆さんにも参加して頂いたので、今回はその時のご様子などをお伝え出来ればと思います。
イベント自体を小学生~高校生で運営していることが素晴らしかった
今回参加させて頂いた「キッズフェスティバル」は公民館で年間を通して行われる「年少リーダー研修会」という社会教育の一環です。毎月、この研修に参加しているメンバーが集まり研修などをするようなのですが、この「キッズフェスティバル」はその集大成とも言えるもので、年少リーダーたちがこの日に向けて色々と準備をしてくれていました。
毎年思うことではあるのですが、小学生~高校生までが一緒に触れ合い、1つの目的に向かって協力し合うといった機会はとても貴重な経験だなと感じています。近隣の大学生もボランティアや「社会教育実習」という形で毎年関わっているので、そういった人との関わりも、子どもたちや大学生にとっても貴重なものです。来ていた大学生の1人は、まさに子どもの時に「年少リーダー」としてキッズフェスティバルに参加していたようで、「年少リーダー」→「大学生となって子どもたちのサポートとして参加」というサイクルがあり、再びこの場に戻ってこれるといったところにこの、「年少リーダー研修会」や「キッズフェスティバル」といったものの価値を個人的には感じました。こういった経験を積むことで、自然とEQが育まれるといったことも多いにあると感じています。
子どもたちのブースを一部体験しましたが、本当に面白かったです!キッズフェスティバルに来る子どもたちに楽しんでもらおうとこれまでの経験なども生かしながら、色んなアイディアを出しながら考えたんだろうなといったことが伝わってきました。
モンスターをフックにして自分自身の気持ちに目を向けた印象的な出来事
実施した「エモモンスター」とはどんあワークなのかを簡単にご紹介します。
1.ランダムに散りばめられた多種多様なエモモンスターカードの中からカードを選ぶ
2.選んだエモモンスターに名前をつける
3.そのエモモンスターを気持ちの4象限のマップに貼る
4.振り返りクエスチョン(そのエモモンスターが自分に現れるときってどんな時?など)
エモモンスターを選ぶ時は、直感ですぐに選ぶ子やじっくり考えながら選ぶ子どもなど皆さんそれぞれでした。「今の自分に一番近いもの」であったり「一番好きなもの」などそれぞれのテーマでモンスターを選んでいきました。
非常に印象的だったのは、ある小学校高学年の男の子の様子です。エモモンスターを行うとき、小学校高学年くらいの男子はいわゆるウケを狙ったネーミングをすることが多いです(笑)いわゆる思春期の男子がつけそうだな~といったネーミングもちらほら…そして、この男の子も例外ではなかったです。ネーミングはかなり攻撃的なモンスターの名前となってました。ただ、そこで「こんな名前書くの止めて」「違う名前にしなよ」…と言いくなる気持ちも無くはないのですが、大事なのは、なぜその名前をつけたのかといった部分です。彼に「なんでこの名前にして、ちょっと嫌な感じの方にしたの?」と聞くと彼は「帰りたくないから…」と言いました。少し詳しく話しを聞いてみると、どうやら県外から帰省のためしばらくこちらに来ていて、知り合いも多くとても楽しい日々だったとのことです。そして、もう帰らなければならないという寂しさや喪失感のような、しょうがないけどなんとも言えないモヤモヤみたいなものを彼なりの表現で吐き出したようでした。
キッズフェスティバルに参加している様子からはとても楽しそうに友人たちと関わっているように見えるのですが、その表面には見えていない内面の部分をエモモンスターを通して表現してくれたことや、そこを自身で言語化しながら振り返ることができたこと。そして、その気持ちに共感できたことや、少し離れたところにいた親御さんが戻ってきたところで、「やっぱり少し寂しいみたいです」と伝えると、そこでも共感や発信した本人の気持ちを受け止める様子もありました。
ほんの数分間での出来事ですが、彼にとってこの体験が少し自分の気持ちが「DAIJOUBU」な感じになってくれたかな・・・と思います。
最後になりますが、このように「なんか嫌なんだけど、何が嫌なのか」「モヤモヤするんだけどこれなんだろう」「イライラするな・・・何に?」など自分の内面に目を向ける機会というのは、意外と少ないと感じています。そして、何か行動として表に出たときに、その部分だけを見て、時に厳しく怒ったりといったこともあるかもしれません。というか、私自身も、つい、ありました(笑)
ですが、やはりそういった行動には何かしらの背景があるはずで、もしかしたらそうすることでしか表現できないといったことも特に子どもの場合はあるかなとも感じています。また、表向きは全然大丈夫そうだけど、実は、内面では大丈夫じゃない。でも、上手く表現できない・・・といったこともあるかもしれません。
そんなとき、こういったツールを通して対話を通すことで、いつの間にか、自分自身に気づく、自分自身を知るといったことができるといいなぁと感じました。そして、そういった機会が教育現場でもどんどん増えていくと嬉しいと思います。
金融機関での勤務や9年間の公立中学校教師生活を経て
現在は放課後等デイサービスで学習指導やSSTを行う
自分自身も、子どもたちも「自分らしく生きて幸せに」というモットーのもと
教育に携わっています