心に「余裕」をもつこと。
気がついたら、8月になっていました。
コロナの自粛や規制が5月に緩和され、イベントや催し物など活動も少しずつ再開され、人々の動きが活発になって、止まっていたり、ゆっくりすすんでいた時間が急に動き出したようで、最近特に時間の経過の速さに自分の体や心がついていけてないなと感じています。
今も、現実は8月でも、気持ち的にはまだ6月くらいの感覚で、とにかく日々の用事の数々をこなすことに必死の「忙しく」、バタバタしてる日々が過ぎています。
振り返っても、最近何をしていたか、自分が日々どう感じて過ごしているのか、「忘れて」しまって全く思い出せずにいます。「忙」と「忘」はいずれも”心”と”亡”の組み合わせできている漢字ですが、漢字をつかったコラムなどは世の中にもたくさん書かれていると思います。
「忙」と「忘」の漢字の意味を再確認する
家にあった子どもの漢字辞典を借りて、あらためてそれぞれの漢字の成り立ち・意味を調べてみると以下の通りでした。《出展:学研 新レインボー小学漢字辞典改訂版第6版》
◯「忙」
「亡(なくなる)」と「心」を合わせて、心にゆとりやおちつきがなくなったようすをあらわした字。
◯「忘」
「亡(みえなくなる)」と「心」を合わせた字。心の中にあったものがなくなることをあらわした。
◯「亡」の成り立ち
人をついたてでかくすようすをあらわした字。あったものがかくれて見えなくなるいみをあらわした。
ホントはそこにあるのだけれど、いろいろなもの、例えば、仕事・タスク・家族の用事などのやらなければならないことや、自分の用事や自分で選択してやってること、その他諸々いろんなものが幾重にも重なり”ついたて”になって、自分や自分の心がみえなくなっている。とにかく忙しい。
今バタバタしてて・・・、時間がないから・・、と、自分に意識をむけなくなっている。
だから、何をやってたかも、どう感じて過ごしていたのかも今一つ思い出せない。そして、衝動的に余計なことを言ってしまったり(あとで反省・後悔・・)、小さなことにもいちいちイライラしたり、うまく伝わらなかったり。そして、そんなうまくいかない自分はダメだと落ち込む。
感情にのまれ、なんだか振り回されてフワフワして、自分の足で立っていない、息が浅くしっかりできていない感じ。私自身が特に最近その傾向がありました。
自分もさることながら、まわりもなかなか忙しい人だらけで、みんなが「バタバタしてる」「忙しい」と言っているような気がします。子どもの友達の親同士でも「なんでこんな忙しいのかわけわからない!」という会話をよくします。皆さんはいかがでしょうか?
そして、変化が激しい時代・酷暑などもあり、余裕がなくなったり、変化についていけなくなったりで、ネット上では相手を傷つける言葉が飛び交ったり、批判や否定があふれていたり、余裕がない空気やトゲトゲした空気が蔓延しているのを感じます。
簡単に鈍ってしまう「EQ筋」
私自身、EQを知り、学び、EQに触れる場が目の前にあっても、忙しさに埋もれてしまうと、自分や心を見失ってしまう。簡単にそうなってしまう。そう実感しています。
DAIJOUBUのメンバー・アレンジャーズの間で、「EQ筋が衰えてる」とか「鈍ってる」いう表現を使うことがありますが、筋肉や体力もトレーニングしたり使わないとすぐに衰えたり鈍ったり、凝り固まったりするのと同じ様に、EQもトレーニングしたり意識して使わないと簡単に鈍っていく。凝り固まってしまう。
そんな感じで毎日バタバタしながら、あるタイミングでしんどい感情でいっぱいになり、体の調子もおかしくなり、「なんで私ばっかり!」と口にした瞬間、はっと気がつきました。
「私って”ホントは”どうしたいんやったっけ?」と自分に何度も問い、”やりたい”とか”こうしたい”ではなく、単に”焦り”や”ねばならない”、”私がやらなきゃ!”でガチガチに自分を縛っていたことに気づき、手に一杯持っていて、勝手に、自分しかできない、自分が持ってないといけない、持ってるべきと思い込んでた荷物を少し減らすことを決め、実行に移しました。
私自身の「ひろ」という名前は「裕」という漢字をあてるのですが、ゆたかである様のこの漢字を持ってるくせに、自分が全然ゆたかでなくなってる。もっと自分に「余裕」を持たせてあげないといかんよなと。
そうして、今は、息をしてる感じ、まさに「息を吹き返した」感覚があります。
日々生きているともちろんやらなければならないこと、どうにもならないこともありますし、頑張り時踏ん張り時というものもありますが、自分の足で立ってる感覚を失わないよう、少しでも息ができる余白・余裕を自分の中で持っておけるよう、心を亡くしてしまわないよう、忙しいの調整って大事で、これって自分の意識でできるんだよなと、あらためて実感しています。
自分を調整できる場
DAIJOUBUには毎月定期的に開催しているクラスがあり、仕事や体調などで皆が毎回出られるわけではありませんが、クラスに出て、参加者との対話やファシリテーターからの問いから、自分の状態をチェックすることができます。時には、仕事などのピークや、クラスに出ること・対話することさえしんどい場合、一定期間離れることもありますが、自分の中で「そろそろ出たいな」「今回はでよう」と思った時にいつでも出られる定期クラスがよい「調整する」「一息つく」時間になっています。私自身もファシリテーターをやる時も参加する時もどちらもそのような時間となり、そして次の日からもなんとかやっていこうかなと思えるパワーをもらっています。
命の危険を感じるような暑さが続き、体も心も思うように動かず、余裕がなく、みんなが忙しい日々ではありますが、自分の調整をしに、一息つきに、ぜひ定期クラスのぞいてみてください。
長年、企業人事や就活支援に従事。
社会人と小学生14歳差兄弟の母。
すべての若い人達や子ども達が生きやすい社会になるように
EQを中心にこれまでの知識経験を活かし活動中。