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「共感力が何か」がわかるナラティブ

共感力を育むナラティブ・Narrative4 Story Exchange

2023年最初のクラスは『ナラティブ』を行いました。私がファシリテーターの資格を持つ、アメリカのNarrative4という団体のストーリー・エクスチェンジという手法でです。日本でもナラティブが注目されていると聞きました。2020年の頭にこのファシリテーターの資格を取る機会をもらった時に初めて「ナラティブ」を知り、いくつかの手法を体験しましたが、Narrative4のアプローチはシンプルでありながら、体感が別格です。先日のクラスをレポートしながら、ナラティブについて少し詳しく書かせて頂きます。

ナラティブとは

ナラティブ(narrative)とは、一人称で語られるストーリーのことです。物語が「私」で語られるとき、それをナラティブと呼びます。日本でも昨今コーチングやセラピーなどのエリアで注目されているそうですが、アメリカでは学校現場でもとても大切に取り組まれていて、アメリカ・ワシントン州の小さな公立学校に通う私の子どもたちもライティングのクラスでナラティブによく取り組んでいます。

米国の団体Narrative4とは?

Narrative4 ナラティブ 共感力 チェンジメーカー リーダーシップ

Narrative4とは米国に拠点を置き、イギリス・メキシコをはじめとし世界中で活動を行うナラティブ/ストーリーテリングの団体です。子どもたちが思いやりと、社会を変革するリーダーシップを育めるための教育者向けのツールを提供しており、ストーリーエクスチェンジを起点としたすべての取り組みがアートに根差しています。プログラムやアプローチはとてもシンプルでありながら、インパクトはとても大きく、まさに芸術的で体感的な学びが得られるのがNarrative4です。アート・教育・社会活動、の3つがNarrative4の土台になっています。

私も認定者トレーニングを通じて、また団体で出会う人との対話を通じて、いつも柔らかく、未来を優しく見つめるような大らかさと本質大切にする姿勢、誰のこともどっしりと信じて期待するまなざしを感じてきました。そんなNarrative4のナラティブの体験は、やさしく人に寄り添う本質的なEQ/SELをセルフサイエンスを通じて学べるDAIJOUBUの取り組みと非常に親和性が高いこと、DAIJOUBUでも時々開催をするという約束で、DAIJOUBUは2022年よりNarrative4のパートナー団体となりました。

N4 ストーリーエクスチェンジとは?

Narrative4で専門的な資格を取った人がファシリテートを行い、明確な目的と安心・安全な空間で「2人で1つの物語を語るナラティブ」を体験できるのが、Narrative4 ストーリーエクスチェンジです。自分の物語を持ち寄り、まずはペアでお互いにシェアし合い、それをパートナーが一人称を使い自分の物語として全体に語る、というもの。Narrative4が世界中のファシリテーターからの協力の元行った調査研究によると、

Narrative4 ストーリーエクスチェンジは
● 知識や体験を共有するのを通じて、その空間で共に再構築し、共感力と受け入れる力を高め、自分自身のかけがえなさを知り、学校と人生の両方で成功する力を育む (Ethical ELA, 2021)
● 自分の中にある喜びや期待、平穏などといった快の感情を自分で発見し、向上させる (Yale University, 2022)
● 安心安全な学校環境をつくり、生徒同士の関係性を改善させ、新世代的な思いやりのあるリーダーを育成する (University of Chicago, 2022)

ことが明らかになっています。

ナラティブは”共感”を体感でき、人も自分ももっと大切に思える

「パートナーと自分の物語をシェアし合い、全体の場でパートナーになり切って話す/パートナーが自分になり切って話すのを聴く」というのは、私も初めて体験したときなんだこれは・・!ととても新しい体験でした。ファシリテーターが淡々とニコニコと説明をしている間はふむふむ、という感じで手法を聞いてもその後どんな体感が待っているのか想像ができなかったのですが、いくつかのペアで交換された物語が語られていく空間にいるだけで、鳥肌が立つ瞬間が何度もありました。

ですが、私自身はなんと、相手の話をするなんて間違っていたらどうしよう、など不安になってしまって上手にできなかったのです。ですが、ちゃんとやる、ということが大事なのではなかった。今回のクラスの参加者にも「もっと本人になり切って話したかった、もっと強い思いがあったと思う」と感想を共有した方がいましたが、ご本人がすかさず「丁寧に聴いてくれて話してくれて、恥ずかしいけどありがとうと思えた、とても感謝している」と思いを共有していました。

今回の参加者が話したテーマは
A)心に浮かぶ5つのありがとうとその理由
B)自分をだいじょうぶな気持ちにする3つとその理由
C)今年どうしても成し遂げたい1つとその先のイメージ

参加者のストーリーは実に様々でしたが、前回開催した時に参加されていた方も数名いたため、感想もまた学びを深めるものばかりでした。

  • みんなのいろんな人生を聞けたのが良かった
  • 共感が大切なことはわかっているけど、どうやって共感するのかが普段いまいちわからない。ストーリーエクスチェンジなら、それを体で感じられる。なぜこんなに違うのか、胸が動くのか、とても不思議
  • 絶対に誰でも素晴らしい自分だけの大事なものを持っている。好奇心・探求心が湧く
  • 世の中、自分と少しでも意見が違うだけですぐに心のシャッターを下ろしてしまう傾向があるのはなぜだろう?でもストーリエクスチェンジならすべての人の話に「なるほど」と思えたり「わかるなぁ」と思えたりする。別の人が話すからより共感しやすくなるのかもしれない
  • 人が自分の話をしているのを聴くと、自分のことを確認できる感覚がある。もっと変われると思ったし、みんなの話を聴いてたくさんの閃きがあった
  • パートナーの話をしながらその人の気持ちが自分の中に入ってきて、ジーンとくる
  • “相手の立場になってみる”というのは、頭でやるよりこうして言葉を使って話すという行動を使う方がドラマチックに心に刺さるのかもしれない
  • 他人事が自分事になる

ナラティブにご興味はありますか?ナラティブに関してぜひ興味や関心をこちらからお聞かせください。DAIJOUBUでは不定期ですがまたナラティブを開催します。また、6名~15名の規模で体験されたい方は、いつでもDAIJOUBUへご相談ください。ナラティブの場をファシリテートさせて頂きます。

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ご参加くださったみなさま、参加を検討くださっていたみなさま、ありがとうございました。
DAIJOUBUでは毎月定期クラスを複数開催しております。
DAIJOUBUアレンジャーズに参加すると、毎月1000円で参加し放題です。
ぜひ心と頭のヨガ、自分自身を立ち止まって振り返るセルフケアの時間に、ご参加下さい。


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