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もっと自由に もっと素直に

定期的にこのコラムを書かせてもらうようになって約1年半。

過去に自分が書いたものを読み返してみると、納得するものもあれば、うーん・・・みたいな時もあります。
するする書きたいことが出てくる時もあれば、どれだけ唸っても書きたいことが出てこないことも。

FacebookやTwitterなどのSNSは、自分が書きたい!知らせたい!って思った時に、あった出来事や思ったままを日記感覚で綴るので、気を遣わず気楽にやってますが、コラムについては、今は定期的に順番をまわしていることもあってか、自由気ままにやっているSNSとは一味違う感情が自分の中を駆け巡ります。

実は今回も、年末年始をぼーっと過ごしすぎたせいか、何を書こう・・・と唸り始めました。

で、そもそも、ここでコラムを書くとは?ということを考え始めました。

昔、勤めていた会社には、毎朝、朝礼があったことを思い出しました。
当番にあたった人は、全員の前に立ち、経営理念を唱和し、数分程度の「所感」を話します。
身の周りの出来事や時事ネタを取り上げ、終盤に「これを仕事に当てはめると~」とそれぞれの気づきや学び、感じたことについて話します。
それは、ビジネスや仕事の場での”正しい”とされる「所感」の姿で、最初の頃は、数日前から緊張し、普段読みもしない新聞やニュースをみながら何を話そうか考え、メモして、とにかく「ちゃんと話そう」と必死でした。人前で話すことや表現することが苦手で、普段からあまりあれこれ考えずに感覚だけで生きてる私には苦痛でしかありませんでした。

そして、毎回準備したわりに、うまく話せず自己嫌悪になって、その日はどんより・・・の繰り返し。
必死に準備してたのに、何一つ覚えていない。

そんなある時、製造工場の朝会に出たことがありました。
製造ラインを支える女性がたくさん働いている職場で、ある女性がその日の朝会当番でした。
彼女は、みんなの前に立つなり、ニコニコしながら、
「今日は朝からとても天気がよくて、洗濯物がよく乾きそうでとても嬉しいです!所感を終わります!」
と一言で終了されて、え?!と衝撃を受けました。
一瞬、怒られるんじゃないの?とドキドキしたのですが、他の女性もうんうんうなずいて「ホントそうやねえ」などと話しながら、拍手され、そして何事もなく朝会が進んでいく。

真面目にいうと、それは単なる「感想」で会社の朝礼での「所感」ではない!ふさわしくない!のかもしれませんが、私はこの女性のこの話が、その会社で勤めた20年の中で一番心に残った所感になりました。
今の若い人たちの言葉を借りると「エモい所感」という表現が適切かもしれません。

そっか、もっと自由でいいんだ!
自分の感じたこと、気づいたことをもっと素直に話せばいいんだ!
素直であることって強いなあ!
そして、それがOKな空気っていいなあ!

「ちゃんと話す、よい評価をもらえるように話す」こと、型ばかりに必死だった私にはとにかく衝撃で、
肩の力が抜けた瞬間でもありました。また、彼女の笑顔や醸し出される雰囲気からは、ホントに天気がいいことが嬉しい!という感情がにじみ出て、伝わってきて、こちらも笑顔になり癒されました。

プロセス自体がコンテンツ

コラムを書いている私自身、EQやセルフサイエンスについて学びの途上であること、日々いろんな感情がわき、時には翻弄されることもあるので、毎回の出来は当然いろいろでばらつきがあります。
でも、それも含めて「その時、そう感じた私がそこにいた」のだと思うと、なんだかとても興味深く、愛おしく、過去の自分から気づかせてもらうことや、読み返した時の目線や受け取り方がその時々で様々で、自分でも自分のことがとても面白いです。

何を書こうかなと考え始めてから、完成するまでの間、
EQやセルフサイエンスについて得た知識を思い返したり、ノートを読み返したり、
自分がどんなことに何を感じていたのか、どんなことに心動かされたのかを思いめぐらす。
あーでもないこーでもないと文章を何度も書き直す。
書き上げるまでに喜怒哀楽いろんな感情を味わい、文章として可視化していく。
書き上げたものを読み返して、自分を振り返る、気づく。
こうしたプロセスこそが「セルフサイエンス」そのものなのです。

DAIJOUBUの活動がはじまってから今日まで、オンラインによるワークショップを提供すること、そして、このコラムを公開することは、毎月・毎回ずっと途切れずに続いています。
もちろん「すべての子ども達にだいじょうぶな世界を」がミッションではありますが、おかげ様で、これらは、私たち自身が定期的に「自分自身を見に行く」「感じることを意識する・意識しつづける」ことにも繋がってるんだと実感し、こういう機会をいただけてることがとてもありがたいです。
そんなありのままの姿、プロセス自体がDAIJOUBUが提供するコンテンツでもあり、それぞれの皆さんが自由に読み、感じて、受け取っていただけると、とても嬉しいです。

大して深い内容を書いてないこともありますが、「自分を知る」作業になり、また、学んだことを自分の中に落とし込むためのとても大切な時間になっているので、これからもうんうん唸ることも味わいながら、その時に感じたこと、気づいたこと、学んだことを、素直に、自由に、のびのびと綴っていけたらと思います。
あの時の工場の女性のように。

素直に、自由に、のびのびと綴れるのも”DAIJOUBU”な空気の中だからこそ。
上も下もない、バラエティに富んだ、カラフルで、優しく、柔らかい ”DAIJOUBU” の世界、
2022年もたくさんの大人や子ども達と出会い繋がり、
そして、皆さんにこの感覚を味わい、体験していただきたいです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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