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大人たちも “だいじょうぶ” になるために

EQ・感情をテーマにしたコミュニケーション研修の機会をいただく際、最近ではDAIJOUBUのオンラインPOP-UPイベント等で子ども向けにお伝えしているEQワークを大人の方々にも体験してもらいながら進めています。そんな中で、先日、ある研修参加者の方がアンケートにこんなことを書いてくださいました。
「感情によい・悪いはないことがわかって、ホッとして、心があたたかくなりました」
私まで心がとてもあたたかくなり嬉しい気持ちになりました。

「ネガティブな気持ちで心がいっぱいで自分はダメな人間だと思ってました」
「ネガティブな気持ちになることはいけないことだと思ってました」
「よくない気持ちのスパイラルに陥ってました」
「ネガティブな気持ちになるのは悪いことではないと知ってホッとしました」

これらは実際に、これまでの研修やセミナーをやる中でいただいた反応で、男女問わず、大人の方々からの感想です。
皆さん毎日大変でしんどいんやろうなあ・・・
大人も”だいじょうぶ”じゃないんだよなあ・・・
そう感じ、かつて同じように思っていた自分のことを思い出しました。

以前の私は、感情の”コントロール”がうまくできず、怒りで人と衝突したり、忙しさのあまりイライラして子どもに感情的に怒ったり、思うようにいかないことで精神的に参って体調を崩したり・・そんな自分はダメだ・・ってなことがしょっちゅうありました。自分では一生懸命やってるつもりでもやればやるほど空回りしたりして。EQと出会って学びはじめても、しばらくはその意味が腑に落ちず、表面的なHOWTOに固執して、そんな状態でEQの研修を企業などに導入しても当然伝わるはずもなく、数々の苦い経験をしてきました。

“コントロール”ではなく”ナビゲート”

EQを日常で活用するための「シックスセカンズEQ実践モデル」は、知る・選ぶ・活かすの3つの領域からなるサイクル、その3つの領域は8つのコンピテンシーからなっています。

※参照:シックスセカンズジャパン公式HP「Six SecondsのEQモデル」

その中に「感情のナビゲート」というコンピテンシーがあり
【感情を戦略的なリソース(情報資源)として捉え、その感情を評価し、活かしたり、変化させたりすること(※上記ページより引用)】
と説明されています。
初めてこれを学んだ時、講師の方が船やヨットの帆に例えて説明してくださいましたが、
感情を”コントロール”ではなく”ナビゲート”・・・?!
日常で「感情をコントロールしないとダメ」という使い方はよくするので、それとどう違うのかがわからずに疑問符だらけでした。

私の個人的なイメージ・捉え方ですが、”コントロール”というと、支配とか仕向けるという何か強制的で、感情をコントロール=感情を抑える・我慢するというようなイメージを持っていたのに対し、”ナビゲート”は、カーナビでイメージされるような、導くとか、行きたい方向に向かうという誘導的な感じで、
「自分が行きたい(望む)方向に行くために感情をうまく使う」
という視点、感情はリソースであるという視点が初めてで新鮮でハッとしました。同時に、湧いてきた感情や気持ちを抑えたり我慢しなくてもいいんだということにホッとしました。

“感情”とは?ということをいろんな方に尋ねてみると、
「表に出してはいけないもの」
「やっかいなもの」
「刃物のようなもので取り扱い注意」
という反応をいただくことがしばしばあります。
「感情」=「感情的になる」というイメージがあるからでしょうか。

でも、感情って、上記のような反応でイメージされるようなネガティブなものだけでなく、感情語辞典なるものがあるくらい、実はとても多くの種類があります。そして、それは、よい・悪い関係なく常に私たちの中に湧き続けています。
これを私が書いている時も、読者の方が読んでいただいている時も常に。

まずは”現在地”を知ることから

旅行や仕事などで出かける際、目的地への行き方や道順がわからない時、カーナビや地図アプリなどを使うのが当たり前の今の時代。(昔は地図を何種類も買って車にいつも積んでいたものでした・・・)道順を調べる時、現在地と目的地を入力して道順を検索します。「今自分がどこにいるか」がわかっていないと操作できません。

これと同じで、「自分の行きたい(望む)方向」に向かっていくためには、「今の自分がどうなのか」ということを正確に把握する必要があります。
それを知るために大切なキーになるのが
「今の自分の気持ち(感情)」
なのです。それを正確に知るために、
やっかいもの扱いせず、良い悪いでみないで、
「今、自分にはどんな気持ち(感情)が沸いているのか」を探り、湧いている気持ち(感情)を知り、まずはそのまま大切に受けとめてみる。

それが、
大人も “だいじょうぶ” になるための一歩目になる。
そう思っています。

全ての子どもたちが “だいじょうぶ” になるためには、大人たちの力がもっともっと必要で、その大人たち自身、もちろん私たち自身も含めて、皆が “だいじょうぶ” にならなければ・・と思っています。皆が”だいじょうぶ”と思える世界になるよう、DAIJOUBUは活動を加速していきます。ぜひ、一人でも多くの大人の皆さまに知っていただき、協力いただければとても嬉しいです。

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