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DAIJOUBU読書会:BookClub開催レポート『無=最高の状態(著)鈴木佑』

今回は、毎月第4金曜日の21時から開催している【DAIJOUBU EQ Book Club】 についてコラムに掲載します。

世の中には様々な形式の読書会がありますが、【DAIJOUBU EQ Book Club】EQのアプローチで自分の中を探索し共有し合うクラスです。大人のためのセルフサイエンスが、ワークを通じて自分を深く知っていくセルフサイエンスのクラスであるのに対し、こちらはもっと力を抜いて、お茶を飲みながら、取り上げた本について話しているうちに、ふと自分の内側を探検できる、新しいことや本の内容もふんわり体に入ってくる、気が付くとなんだか学んでいる・・!そんな時間です。事前に本を準備しなくても、読んでいなくてもどなたでも参加できます。すでにEQのプロフェッショナルの方にとってのEQ筋のストレッチの時間になりますし、これからセルフサイエンスやEQ、SELについて知りたい方も、ぜひ、この時間を活用してお気軽に体験いただけたらと思っています。
クラスの様子について、今回は、先日、Book Clubのファシリテーターをしていただいた、えばちゃんが、開催レポートを寄せていただいたので、ご紹介します。


今回のBook Clubで取り上げたのは『無=最高の状態』という本です。
この本の著者は鈴木祐さんと申しまして、サイエンスライターという肩書きで活動されています。
どのサイエンス(科学)について書かれているのか…と気になっていたところ、表紙には「神経科学」と、「脳科学」の2つが記載されていました。EQでも脳科学の観点での学びを得たこともあったので、参加者の方との対話で、EQとこの本の共有点を探求したいなと思い選択をしました。 

悩みや苦悩に焦点を当てた対話

実は、この著者の作品ををBookClubでテーマにするのは2度目でした。
1度目は、『最高の体調』という本で、「ミスマッチ」という言葉にフォーカスして、自分にとって「多すぎるもの」「少なすぎるもの」「新しすぎるもの」が何かを書き出し、これらがどんな影響を自分に与えているか、どんな体調不良をもたらしているかを対話しました。2度目の今回は、”悩み”や”苦悩”に焦点を当てて対話を行いました。著書の中で、第1章で、『苦』の説明として、掲載されているブッタの言葉、”一般の人と仏弟子の違いは、二の矢が刺さるか否かだ”という説明を用いています。その説明を参考に、悩みをもたらす出来事とその時の感情を「1の矢」、その出来事から生じる別の苦悩を「2の矢」という考え、書き出してみました。

参加者、みんなで書きだした内容を共有すると、興味深いことに2つに分かれた感想がありました。
1つが、2の矢が思いつかない、2の矢を自分に向けることをあえてしていないという内容。
もう1つが、自分に向けて、「自分が悪い」と思い悩むという内容でした。
「その課題や問題は、自分のことではないと考え、思い悩まなくなった」という声もあり、悩みをもたらす出来事が他人のことだと切り分けたり、その時の感情に目を向けた時に、マイナスなジャッジをしないということを意識的にされていました。

このジャッジという言葉は、著作の中で表現されている「悪法」と同じ意味を指すと私は思いました。「悪法」というのは、自己を縛り付けるストーリーと本では表現されています。「あー私が悪い」と自分に欠陥があると思い込むというような癖に近いものです。この傾向を知り、2の矢を自分に向けないことが、苦悩から逃れる方法。この傾向をすでに知っているからこそ、2の矢を向けないようにすることが出来ているのだな思うと、参加者の方はEQの学びをもとに、自分の癖をメタ認知する力があるのだと感激しました。

「観想」を皆で体験

このワークの後、本でも紹介されている、瞑想手法の「観想」を一緒に体験しました。観想も含む瞑想は、ありのままを捉えることを大切にし、ジャッジをするということをあえてしない時間です。このジャッジをしない練習であるこの時間では、参加者の方から「呼吸の浅さに気が付いた」「頭ではなく、体の感覚に目をむけるようになった」「いつも瞑想の時に、”これをしないと”と考えてしまう」といった声が聞こえました。この本では、自分が得た感覚や考えに、すぐに、良いも悪いもジャッジしない。という練習をすることで、作品のタイトルの『無』につながると述べていると私は解釈しています。なので、この参加者の声は、ありのままを観て『無』に向かうプロセスにいるのではと結果だったのではと思いました。

最後に今回の対話を通じて、「1の矢」と「2の矢」メタファーを用いることで、苦しみの根源が何なのか、苦悩を起こしている原因が何かを客観視し、捉え直すことができました。また、「2の矢」を自分に刺さないようにするために、起きた事実やその時の感情をすぐにジャッジせず、ありのままに事実としてただ観る(観想する)ということが、自分自身を縛り付けるストーリーから逃れる方法の1つだということを共有することが出来ました。DAIJOUBUの中でも度々話題にあがる瞑想やマインドフルネスは、ジャッジをして自分に2の矢を刺さないための手法だったのだと、気づくことが出来たセッションでした。以上が、Book Clubのレポートです。



DAIJOUBUでは、第4金曜日21時から、今回ご紹介したEQ Book Clubを開催しています。(Teatime または BookClub どちらかを毎月開催。内容やテーマ、申し込みは最新のイベント情報ページをご確認ください)新しい本に出会えたり、参加者全員、大丈夫な場で対話しているうちにいつの間にか学んでる!そんな読書会です。ぜひお気軽にご参加ください!

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