自分の感情を取り戻す

DAIJOUBUセルフサイエンスエデュケーター認定コースを受講した栗原咲子さんによるコース体験談をご紹介します。
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一人ひとりの違う才能を持つことを強みにして生きていける社会をつくりたいと考えていた時、大学時代の友人がSNS投稿した「らしさが光る 言葉掛け」というタイトルのイベントに目に留まりました。
オンラインで学ぶ「大人のためのセルフサイエンスクラス」であるそのクラスに参加し、初めて知ったEQという概念。
彼女がDAIJOUBUコミュニティとDSSEクラスを紹介してくれたことがきっかけで参加しました。
なんとなくこれだと思って参加したので、EQが全く何なのかわからないまま飛び込みました。
自分の安全基地を持つ
EQは、自分に感情があること、その感情に素直に耳を傾けてあげることです。
理詰め、左脳で考えることが好きなわたしは、いつも自分の気持ちを置き去りにしていました。
DSSEの毎回のクラスで、「どう感じるのか?」「その状態を感情として表現すると?」と言葉だけでなくジェスチャーやメタファー、絵を描くことを使って表現することを重ねていくうちに、わたしにはこんなにも喜怒哀楽豊かな感情があったんだと気づかされました。子どもの時には素直に発していた感情も、大人になるにつれて、こうあらねばと蓋をしてしまっている。例えイライラでも、落ち込みでも、どんな感情も持っていて悪いということはないんです。その感情の強弱や快不快を自分が認めてあげること、その感情が自分自身に教えてくれるメッセージを受け取ることは、自分の安全基地を持つような感覚でした。
クラス受講を重ねていく中で、わたしは自分に素直になりました。思ったこと、考えたことをありのままに表現する。どこか幼い自分に戻ったような感じです。これができたのは、一緒に学ぶ仲間との安心安全な場があったからです。自分の感情を取り戻すのには、きっと誰かの力を借りる必要があります。最初の一歩は感情を受け止め合う場があること。DSSEを一緒に学んだメンバーが私の感情を取り戻すサポートをしてくれました。
DSSEクラスは、正解のあるレクチャーはありません。EQの概念をクラスのメンバーで考え対話しながら、コアにあることをつかんでいきます。はじめは「結論としてなんなんだ?」ともどかしい気持ちでしたが、一緒に受講するメンバーが何気なく発してくれた言葉が理解を促してくれたり、毎回の学びをレポート(宿題)という形でインプット、アウトプットを繰り返したりして、雲を雲のままつかんでいきます。この学び気づきのプロセス自体が新鮮で、日本型の教育プロセスにはないもので、最終的には自分の中にしっかり残り、身になっていることを実感しました。
すべての子どもたちの可能性を引き出す
わたしには二人の小学生の子どもがいます。彼女らも含め、すべての子どもたちが自分らしさを発揮していける環境を創っていきたいという志があります。ここに至るには、EQや感情に耳を傾けることの大事さを子どもたち自身に感じてもらう必要があると思いました。まずは自分と子どもたちからと思い、DSSEクラスを受講しながら日々の会話の中で、「それってどんな気持ち?」「なぜそう思ったの?」と二人の気持ちを受け止め、そこにそのままあっていいんだよというキャッチボールをすることが増えました。
わたし自身も子どもたちに自分の感情を伝えるようになりました。
これまでも一緒に感情を分かち合ってきましたが、そのまんまでいいという安心感が増したのか、長子の小5の娘が悩んでいることや学校で嫌なことがあった時の事をよく話してくれるようになりました。少しずつ自分の世界ができて親には話したくなくなる兆候を感じていた時期だったので、感情を大切にすること、そこからのメッセージを受け取るアンテナが立ったことのおかげなのかなと感じています。
普段の仕事で接している学童の子どもたちにも、「どんな気持ちなん?なぜそう思ったん?」と言葉をかけるように意識したら、子どもたちとの距離が一気に縮まりました。「先生!先生!あのねー」と声をかけたり、背中から抱きついてきたりする子が増えました。特に、小2のコウくんは少しやんちゃで自分が大事にしたい世界がある子で、ワークになかなか参加しなかったのですが、自らやろうと取り組む時間が増えました。
まずは親自身が自分の感情に素直になる
この先、我が子だけでなく、自分のプログラムで関わる子どもや地域の子どもたちに、ありのままある感情を受け止めてあげられる存在でいたいし、その感情に気づかせられる人でありたいです。クラスとして設計することにはまだまだ訓練がいりますが、DSSEで感情が持つパワーを知り、体感したわたしだからこそできることだと思います。
DSSEはすべての子を持つ親に体験してほしいと強く思います。日々子どもと向き合う親は、素直な子どもの感情に振り回されがちです。それも感情の持つエネルギーであって、疲弊するのではなく、むしろそうと受け止められる力を持ってほしいです。そのためには、まず親自身が自分の感情に素直になることを体感するといいはずです。
子どもの豊かな感情を誰よりも受け止めてあげられる安心安全な親が増えることが、すべての子どもたちのらしさが光るために大切で、DSSEクラス、DAIJOUBUコミュニティがそれを実現してくれると信じてやみません。
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DAIJOUBUのEQ・SELの専門の資格認定コース『DAIJOUBUセルフサイエンスエデュケーター』は、多くの学校教員・教育分野で活躍する方々にも好評をいただいています。子どもたちの未来をよく考えると、社会性と感情の学びは不可欠。更に、多くの研究で子どもたちは学力にも行動にも、大人の言動の影響を必ず受けることが分かっています。自分の教員・指導者としての力に、深みと納得と希望を加えられるのがこの認定コースです。
2023年は3月18日より開講です。ぜひお申込み・お問い合わせ、お待ちしております。

DAIJOUBUアレンジャーズ (https://daijoubu-eq.org/arrangers) のメンバーが書いた記事です