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自分を勇気づけてくれた3つの言葉

 言葉には不思議な力があると思います。子ども時代に先生からかけられた言葉、両親にかけられた言葉、偉大な先人たちの言葉、憧れの人の言葉…その言葉1つで自分自身の迷いが晴れたり、道が開けたり、自分自身の価値観や軸を形成したりといったことが少なからずあると思います。

 今回は、私自身が出会ってきた言葉の中で、特に私自身を勇気づけ、もっと言えば私の中で1つの道標ともなっている言葉を3つ紹介したいと思います。

人生の全ての出来事には意味がある

 この言葉は、多摩大学名誉教授で経営学者でもある田坂広志さんの言葉です。田坂さんは、「人生というものは何か大きいものに導かれている。」といったことも仰っていました。どこかスピリチュアルな印象を受ける方もいらっしゃると思いますが私自身は妙に納得しました。

 田坂さんはある講演の中で、今までの人生を振り返って、苦しかったことや辛かったこと、いわゆる逆境と呼ばれる状況は、月日が経ってから振り返ると、「その経験があったから今の自分がある」と思えることが多々あるのではないかと仰っていました。そして、もちろん逆境に直面している時は、それは苦しくて辛いのかもしれません。でも実は、その瞬間こそが自分自身が一番成長している瞬間であるといったことを仰っていました。

 私自身も、人生を振り返ると「あの時は辛かったけど、その経験が自分を成長させてくれた。その経験があるから今がある」と思えることもありとても納得しました。そして、「あの出来事は何かを学ぶために導かれていたんだな」と解釈することが妙に腑に落ちました。

 そして、田坂さんの言葉を自分なりに咀嚼すると「人生のすべての出来事には意味がある。そして、その出来事にどんな意味づけをするかは自分次第」と解釈しています。

 良い事はもちろん、逆境と言われるような辛い事にも絶対に意味があります。そして、逆境と言われるような辛い、苦しい出来事に対してどんな意味があるのかを考えるさいに、「ここにどんな成長の機会があるのか?どんな教訓を得られるのか?今はまだ分からないけど、何か自分を成長させてくれる何かがある」といった意味づけと、「この出来事は他人のせいだな。」という意味づけは全然違います。後者では、自分の成長は見込めないし、「あの出来事があったから今がある」といった経験にも繋がらないでしょう。

 田坂さんはこれを講演の中で、「人生における問題、すべて自分に原因がある」と捉える覚悟と仰っていました。これは、「自分のせいだ…」と悲観的に捉えるというよりは、「自分に何かできることはあるか」と矢印を自分に向けることを仰っていると感じています。

 「しんどいな…きついな…やばいな…悲しいな・・・」といった出来事や不快な感情に直面したとき、私は「人生のすべての出来事には意味がある」という言葉を思い出し、その出来事や自身の感情を捉えながら、どんな意味があるのかを考えています。すると、自分自身の中にまたエネルギーが沸いたり、少し楽になったりすることがあります。

 もしかしたら、これが人としての「強さ」なのかもしれません。

過去を追わず、未来を願わず、今なすべきことをなす

 「過去を追うな。未来を願うな。過去はすでに捨てられた。未来はまだやって来ない。だから、現在のことがらを、現在においてよく観察し、揺らぐことなく、動ずることなく、よく見極めて実践すべし。ただ今日なすべきことを熱心になせ。誰か明日の死のあることを知らん」

これは、仏教の開祖である釈迦の言葉です。

 私自身そうですが、どうしたって未来のことに対して不安になったり、過去のことを悔やむことがあります。最近ですと仕事である企画を行うとなったときに本番直前まで「本当に大丈夫か…あんなことは起きないか…こんな事は起きないか…」と不安になったものです。

 この、不安の感情自体は悪くないとは思っていて、その不安な感情をキャッチして「じゃあ、今できる事前の対処はなんだろうか」と今なすべきアクションに繋げることができればおのずと不安は解消されると思います。これは、まさに今なすべきことをなすことができている状態です。

 ただ、そういった準備などもした上でやはり私の場合、出てくるのが「漠然とした不安」です。「なんとか成功してほしいな…大丈夫かな…」などといったものです。上手くいくことをただ願うのみ、ただただ、不安な感情に支配されているのみといった状態です。

 このような思考になっている自分自身に気づけた時には、「あ、完全に今は未来のことを願っているだけで勝手に不安になっているな。今できることは何か考えよう。今できることを考えることにエネルギーを使おう」と切り替えることができます。実際、未来のことはどれだけ願ったところで、どうこうなるものではなく、もし、どうにかなるとしたら、今現在の行動の積み重ねによって決まるとも思います。

 過去のこともそうで、確かに過去のことを悔やんでしまうことは日常生活のなかでよくあります。ただ、どれだけ悔やんだところで過去の出来事が変わるかといったらそんなことはありません。この時も、自分自身が過去に囚われて後悔など不快な感情が湧いてきているなとキャッチすることが大事だと思っています。そんな自分に気づけると、自分のエネルギーを過去を悔いることから、今できることに使えるかと思います。今できることは、多種多様かと思います。もしかしたら、シンプルにリフレッシュすることかもしれないし、思い出した過去の出来事から教訓を得ることかもしれないし、後悔している要因を自分なりに分析、咀嚼してクリアにすることで次に繋げることかもしれません。

 今なすべきことをなす。無意識にそれが出来ていないことといったこともあると思うので、自分自身を定期的に振り返る、客観的に見るといったまさにセルフサイエンス的なことは、とても大切なことだと感じています

“Never a failure, always a lesson.”「失敗などない。いつもが教訓(レッスン)。」

 最後の言葉は、アメリカも女性歌手であるリアーナさんの言葉です。彼女は二の腕にこの言葉を逆さ文字で入れて、鏡で見た際にいつもこの言葉が見えるようにしているようです。

 この言葉を知ったとき、私のなかでは、前述の田坂さんの言葉や釈迦の言葉と本質的に通ずるものがあると感じました。

どうしたって上手くいかないことや失敗をした時に後悔をしてしまうといったことは日常生活のなかよくあります。でも、後悔をしたところで何かが変わるかといったらそうではないし、それが続けば続くほど、ただただしんどいだけです。

 自分自身に後悔などの不快な感情が湧いてきたときに、「あ~今、めっちゃ後悔してるな」と自分を認識しつつ、「今回、得られた教訓はなんだろう。それをどう生かそう。この教訓があったから今があると未来の自分は言っているだろう」と捉え方を転換すると、力が湧いてきます。そして、まさに、田坂さんの「人生の全ての出来事には意味がある」や釈迦の「過去を追うな…今なすべきことをなせ」とも本質的に同じことだと感じました。

 失敗に対して、後悔の感情などが湧いてくることは自然なことなのでそれ自体は悪くなく、その感情をまずは認識すること。後悔しているという自分に気づくことが第一歩。そこに気づけると、後悔することに意識を向け続けるのか、それとも教訓を得ることに意識を向け続けるかを選択できると思います。

 この言葉は、私にとってどんな大きな失敗や逆境も「これは教訓(レッスン)だ。」と思考を転換して自身の成長に繋げられるような勇気を与えてくれる言葉です。

 言葉に着目すると、様々な人の叡智が集まった色々な言葉があり、それらには不思議な力があると感じます。皆さんにとって心に響いている言葉はなんでしょうか?これを機会に少し考えてみたりするのもいいかもしれません。

 

 

 

 

 

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