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子どもの権利のために ~ NY ユニセフでPOP-UPフェスティバルを開催

昨年11月20日、世界こどもの日に、大変光栄なことにニューヨークのユニセフでEQ POP-UPフェスティバルを開催し、運営チームの一員として事前~当日までとても貴重な経験をさせていただきました。だいぶ時間が経ってしまいましたが、中学生ボランティアおよび当日ボランティアのトレーニングと統括を担当した体験をシェアしたいと思います。

EQ POP-UPフェスティバルとは?

ユニセフ世界こどもの日とのパートナーシップで、感情知能EQのグローバルネットワークであるSix Secondsが取り組んでいるPOP-UPフェスティバル。世界最大のEQのプログラムです。DAIJOUBUでは「自分図鑑 powered by POP-UP Festival」という形で2020年から毎月オンラインで開催しており、2021年には関西エリアのイオンモール4店舗にて開催するなど精力的に活動を続けており、日本から唯一のオフィシャルパートーナーでもあります。

仕組みとしては、世界最先端のEQ教育チームが開発した遊び心たっぷりで有意義なワークやキットをSix Secondsが無償でボランティア登録者へ共有し、世界中のボランティアがたくさんの無料のEQイベント(POP-UPフェスティバル)を開催しています。

目的は、世界こどもの日をお祝いし、子どもたちが感情知能EQを成長させ、子どもの権利を知り、守り、持続可能な開発目標(SDGs)に向けて行動を起こすのをサポートするためです。200カ国以上で、30以上の言語で、数百万人の人がこれまでPOP-UPフェスティバルを体験しています。

私、まわりー個人としては、2017年にSix SecondsがPOP-UPフェスティバルをスタートさせた年にボランティアとして登録をし、子どもたちの通う保育園と姉妹園で複数回開催してから、すぐにコアチームに仲間入りさせていただき、ここ数年はグローバル全体のボランティアをサポートするグローバルコーディネーターとしてSix Seconds GlobalのPOP-UPチームで活動しています。

Kids Takeover 子どもを主役に

ユニセフ世界こどもの日を国連は以下のように説明しています。

世界子どもの日は、子どもの権利条約(CRC)の採択を記念して、ユニセフが子どものために、子どもたちによって、世界規模で実施する行動デーです。毎年11月20日の世界子どもの日は、子どもたちの生活に影響を及ぼす重大な問題に焦点を当て、子どもたち自身の権利の擁護者としての子どもたちや若者の参加を支援します。
World Children’s Day is UNICEF’s global day of action for children, by children, marking the adoption of the Convention on the Rights of the Child (CRC). Taking place every year on 20 November, World Children’s Day highlights critical issues affecting children’s lives and supports the engagement of children and young people as advocates for their own rights.

ユニセフ https://www.unicef.org/northmacedonia/world-childrens-day-2023-kids-takeover-assembly

そんなユニセフ世界こどもの日の2023年のテーマは、Kids Takeoverでした。子どもたち自身が子どもたちの権利を唱える・守る、主役になるという意図です。

事前にユニセフの担当との会議の中でこのスローガンを聞き、これを体現できないか、ということで、中学生のお子さんを持つユニセフ職員たちづてにいくつかの中学校とコネクションをつくり、その中で2校、合計25名の中学生がボランティアとして参加しました。11月20日は、アメリカではthanksgivingという日本のお正月のようになるようなとても大切な祝日の週の直前のためホリデーに出掛ける生徒さんも多数いる中、有志のボランティアで集まってくれた生徒さんたちでした。

生徒さんたちは、事前に1時間のトレーニングを受けた後、ホリデー前日の学校でイベントとしてPOP-UPフェスティバルをリハーサルのように開催をして、当日会場であるユニセフのオフィスに集まってくれました。

POP-UPフェスティバルのホストトレーニングは私自身世界中のホスト向けに毎年しておりますが、大切なのは、これは「EQを教えるもの」ではなく、「EQをいっしょに体験するプログラムである」ということだと思っています。POP-UPフェスティバルのワークはどれもとても楽しくて、かわいくて、工作をしながらたくさん自分のことや友だちのこと、社会のことを考える工夫がちりばめられています。最後には振り返りの質問がいくつかあり、それがとてもパワフルです。シンプルでパワフル、EQの真骨頂が詰まったこのプログラムは、たのしく体験をしている間にどんどん自分を発見していく、モヤモヤのヒントが見つかっていく体験です。ワークのホストやファシリテーターは、手順に沿って説明していっしょに手を動かして体験することに専念する、このフラットな関係性がとっても大切な「子どもを中心とした学びの空間」をつくります。

私からのトレーニングは、シンプルな問いと、生徒さんたちが自分で答えを見つけられるような構成で行い、1つのワークを体験して、それぞれ自分でPOP-UPフェスティバルとは何か、EQとは何か、当日自分たちはどのようにしてその目的にコミットするのか、といったことを言葉にして終了しました。

Happy World Children’s Day!

POP-UPフェスティバルは現在、英語オリジナルバージョンで70ほどのアクティビティがありますが、このイベントでは新しくつくったものを含めた13個に絞りました。11月20日14時~18時の4時間、ニューヨークのユニセフオフィスの1階のイベントスペースにて開催しました。

当日の運営には大人が1人1ブースを担当できる人数が集まっていたためPOP-UPフェスティバルのアクティビティの経験度に応じてブースを振り分け、中学生ボランティアには2人ペアを組んでもらい、約30分ごとに担当ブースをシャッフルし、様々なアクティビティを担当してもらいました。事前のトレーニングはワシントン州に住む私とニューヨークの学校の生徒たちでのオンラインでの開催だったため、当日会場で会った時にお互いにHi!と言い合ったときのconnection(つながった)の瞬間の生徒たちの安堵の表情がとても嬉しかったです。

POP-UPフェスティバルとは何かを自分の言葉で語れ、アクティビティのファシリテートの土台が出来上がっていた生徒たちはあっという間に自分らしさを活かして、自信たっぷりのファシリテートをしていました。あまりにお見事で、視察・参加に来ていたイエール大学のSELの研究チームの教授たちは中学生がファシリテートをし会場の空気をユース主体のものにしている様に大変感心して、生徒たちも私もたくさんのインタビューを受け誇らしかったです。当日はとっても忙しかったですが、とてつもない達成感と、担当した中学生たちと共に成功をつくりあげたという自信で胸がいっぱいになりました。

フロリダを拠点に難民の子どもたちに向けたEQを含むwell-beingの活動をするNPOの代表で公私ともに仲良しのナタリーが当日会場でボランティアをしてくれました。彼女の団体serkallaiは屋外でのPOP-UPフェスティバルを年に何度か開催しています。POP-UPフェスティバルチームは基本的にはこのプログラムの運営を担い、ナタリーのような世界中のボランティアがこのプログラムを活用してそれぞれに無料のEQイベントを開催しています。

つながり、居場所感、希望

自分とつながり、他者とつながると、居場所が生まれます。居場所が見つかると、希望がおのずと生まれてくる。その居場所は必ずしも長期的な、永久的なものではないかもしれないけれど、ほんの一度、あるいはほんのひと時や一定期間のつながりが、のちに振り返るときに居場所になることもある。レガシーとも言えるでしょうか。

EQ POP-UPフェスティバルは世界中で様々な形態で、多くの場合は1日限りのイベントとして行われていますが、ここで体験できるのは「自分とつながり、他者ともワークや対話を通じてつながれる瞬間」です。当日ボランティアを担当してくれた生徒たちから12月に先生を通じて届いた振り返りには、「自分の今に自信が持てた、EQワークを通じてする会話はいろいろな違いを超えた人と人としてつながることができると思った」というメッセージもあり、とても胸が熱くなりました。

EQ POP-UPフェスティバル/自分図鑑についてのご相談はDAIJOUBUまで

DAIJOUBUは毎月1回、POP-UPフェスティバルのアクティビティが体験できる「自分図鑑」というプログラムを無料開催しています。子どもも大人も大歓迎です。オンラインのみならず、屋外やショッピングモール、児童館といった公共施設での対面での開催についてもご相談に乗れますので、ぜひいつでもお問い合わせください。

すべての子どもたちに だいじょうぶ な世界をつくるために設立し活動を続けていますが、POP-UPフェスティバルで体験できるアクティビティの多くは、個々人の「だいじょうぶ」という気持ちにつながります。直近の予定については、ぜひこちらより自分図鑑の予定を見つけてご参加ください。

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