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国連で議論されたEQ

貧困のない世界を想像してみてください。同時に、全ての人が平等な世界を。 企業は栄え、環境問題もない。地球に暮らす私たち全員にとって、心身の健康が繁栄する世界を―――

2019年、国連で初めてのEQカンファレンスが行われました。EQを最初に世に広めた「EQ~こころの知能指数~」の著者であるダニエル・ゴールマンと共に登壇したのは、私たちDAIJOUBUも賛同し活動しており、mawaryがSuper Mentorのひとりとして活躍しているPOP-UPフェスティバルのリーダー、Patty Freedmanでした。

Six Seconds “EQ at the United Nations
UN Headquarters – First Emotional Intelligence Conference
Three Inspiring Insights on Peace, Learning, and our Future” 日本語訳をお届けします

2015年、国連は、1,000万人以上の人々からの意見を得て、持続可能な開発目標の施行のため、投票を行いました。
2030年までに大きな進歩を遂げなければならない17の大きな課題。法律と施行に加えて、
このような世界をつくっていくために、私たち全員が必要とする、「ヒューマン・スキル」は何でしょう?

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2030アジェンダ | 国連広報センター

国連本部で行われた、初めてのEQカンファレンス

2019年5月17日、最初となる国連本部でのEQカンファレンスが開催され、ダニエル・ゴールマン(Daniel Goleman, 「EQ こころの知能指数」著)、パトリシア・フリードマン(Patty Freedman, Six Seconds Global)、リチャード・フェルナンデス(Richard Fernandez, Google発マインドフルネスを通じ感情的に知的なリーダーを育成するSIYLI社CEO)らが登壇し、EQについて、またEQスキルが如何にしてSDGsの解決に寄与するのかについて、語りました。まさに、EQの科学的・実践的である様が、世界のステージでスポットライトを浴びた、新しいレベルに到達した瞬間でした。

Six Seconds Globalより登壇したPatty Freedmanは、SDGs(下記参照)解決に貢献した取り組みであるPOP-UP Festivalの成果を発表し、能力開発を目的としたシステムレベルでのアプローチとしてのSEL(Social Emotional Learning; 社会的・情動的学習)に関する重要な洞察を共有しました。能力を構築するためのシステムレベルのアプローチとして、社会的感情学習に関する重要な洞察を共有しました。 私たちはそれぞれに1つのシステム(または複数のシステム)の中に内に存在しています。ですが、EQを伸ばすということはたった1回の「講座」「クラス」の中だけの話だけではなく、システムの中で育まれ、伸ばされていくプロセスの話なのです。この歴史的な1日の重要な洞察を以下にまとめます。

EQは、個人をより快適に、世界をより良く改善していくスキル

国連事務次長のアリソン・スメール(Alison Smale)は、なぜ感情知能EQが国連と私たち全員にとって不可欠なリソースであるのか、という問いからこのEQカンファレンスの幕を開けました。

「2030年までに、持続可能な開発のための大望に満ちたアジェンダを達成するために努力を続けるほど、SDGsは無論必ず達成しなければならないのですが、そのためには、技術的なノウハウや科学的なイノベーション以上のものが必要です。私たちが今日ここで学ぶ、または目的として提示しているこのEQというスキルは、すべての国と言語で、全ての子どもと大人が学ぶことができます。EQというスキル・テクニックは、個人のコミュニケーションを改善し、不安やストレスを軽減し、回復力を高め、対立を和らげ、他者に共感することができる能力で、私たち自身が、私たちの生活、学校、コミュニティ、国、世界を、改善していくことができるようになる能力です。」

EQは、誰も孤立させない

国連平和維持活動事務次長のビントウ・ケイタは、感情を尊重することで平和を構築した自身の2つの話を、経験に基づいて共有しました。彼女はまた、このカンファレンスについて話を聞いたとき、「EQの扉を開く…すごい、この場所で素晴らしいものをもたらせる。…だって、SDGsについて話すとき、誰も彼もが排除されているとか、除外されているとか、差別されたとか、不当に評価されるとか、そういった感情は持つ必要ないもの。」と感じたと話しました。

EQは、世界をより良くするためのヒューマン・アビリティ

1995年のベストセラー本「EQ こころの知能指数」の著者であるDaniel Golemanは、「持続可能な開発目標に到達するために必要なスキルセット」として、EQと平和の科学に関する洞察を共有しました。SDGsはまさにノーブルゴールであり、私たちが見たい世界であり、全てが今より良いものであり、SDGsの目標に向かって世界中により深い意義と価値を与えています。それは心に響く目的です。そして、その目的と価値の側面は、EQと非常に重要な形で交差しています。…EQは、SDGsに向かって効果的に取り組むための、ヒューマン・アビリティ(人としての能力)をもたらします。」

子どもたちを取り巻くすべてのシステムでEQを

Patty Freedmanは、システムレベルにおいてEQを向上させる、プロセスとしてのSix Seconds のSELアプローチについて紹介しました。「全ての子どもたちが何かしらのシステムの中で生きています。子どもたちを取り巻く複数の層を考慮せずして、EQを子どもたちに伝えたり、権利を与えたり、如何なるミッションであれ、システムの中に暮らす子どもへポジティブチェンジをもたらすというのは難しいことです。」彼女は加えて、「彼女は、「SDGsは、元をたどれば人々の問題です。技術革新は確かに役立ちます。立法もまた不可欠ですが、システムの中にいる人々に変化をもたらさない限り、SDGs解決に到達することは決してありません。そしてEQは、SDGsを達成するために最も必要なスキルなのです。」

政治にマインドフルネスを取り入れる

英国議会の議員であり、全党議会のマインドフルネスグループ(MAPPG)の創設者、マインドフルネス・イニシアチブのエグゼクティブであるクリス・ルアン(Chris Ruane)は、非常に躍動感のある、パワフルなプレゼンテーションを行いました。SDGsのために国家を導いていくことができる機関であるために、より熱心に関わり、存在感を持ち、より意図を持っていられるよう、英国議会にマインドフルネスの実践を導入したというのです。「私たちはこれまで政治機関や政府へマインドフルネスというエッセンスを振りかけてきました。そしてそれらはまさに、実を結んでいます。…私たちは党派を超えたグループとして、政治を一旦ドアに置いて、自らの内側に存在する人間だからこそのギフトを育んでいます。」

POP-UPフェスティバルが、もたらしたい未来

EQは、SDGsにどのように寄与することができるでしょう?Patty Freedmanは、SDGsの#3「すべての人に健康と福祉を」、#4「質の高い教育をみんなに」、#10「人や国の不平等をなくそう」のほか、多くのSDGsに焦点を当てた、世界最大のEQプログラムのプロジェクト・POP-UP Festivalをリードしています。UNICEFとのパートナーシップにより、この無料のプログラムは、世界中のEQネットワークから、10,000人以上のボランティアを介して、34言語で、207か国暮らす120万人の子どもと大人へ届けられます。


POP-UPフェスティバルに参加したいあなたへ

【1】毎月第4金曜日のオンライン mini POP-UPに参加して体験する
DAIJOUBUはPOP-UPフェスティバルに賛同し、個人としてもPOP-UPフェスティバルを各地で取り組みながら、DAIJOUBUとしても毎月第4金曜日の19時より、オンライン mini POP-UPを開催しています。子どもも大人も、紙といろえんぴつ、など簡単な道具だけ用意いただければどなたでも無料でご参加いただけます。

【2】POP-UPフェスティバルを開催するホストになる
Six Secondsは世界中でPOP-UPフェスティバルを開催する仲間の参加を待っています。ホストとして参加申込をすると、[1] お知らせメールが届く、[2] POP-UPフェスティバルのアクティビティキットや開催のマニュアル等、たくさんの情報を受け取ることができる、ようになります。

参加方法は2パターンです。

✔ 英語でSix Secondsのウェブサイトから
届くメールも英語のみとなります。アクティビティキットは皆さん同じサイトへのアクセス権をゲットできるため、日本語のキットも英語のキットも入手いただけます。

✔ 日本語でDAIJOUBUの代理申込サイトから
mawary/廻田彩夏がSuper Mentorsでもあるため、日本語でのPOP-UP参加者のサポートを担当しています。DAIJOUBUの方で代理申込を受付、代理でSix Secondsへ登録を致します。届くメールはDAIJOUBUが翻訳をしてお送りしますので、日本語となります。また、mawaryをはじめ、DAIJOUBU創設者の5名は皆POP-UPフェスティバルを何度も開催しているエキスパートです!ぜひPOP-UPについてお困りごとがあれば、いつでも頼りにしてくださいね。(今後、POP-UPフェスティバルの日本語でのホストでのつながりも作ってまいりましょう)

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