五感を使って感情をじっくり味わう

セルフサイエンスの学びを継続し、【自分の目的に向かって橋を架ける】ことを意識しながらも、
やっぱり上手くいかないことが多々あります。前に進みたいのに、何かが立ちはだかり、踏み留められている感覚。
この期間が随分長くあり、モヤモヤ、フツフツと心の内側に霧が立ち込めていました。
この何かを知りたくて、見つけたくて、自分を知るための旅が始まりました。
自分軸か、他人軸か⁇
今までホームスクールというスタンスで娘と過ごしていましたが、
4月という新年度を迎え、地域の中学校・支援級に週1で通うという選択をしました。
家庭というある意味守られた環境から、踏み出すことに多少なりの勇気が必要でしたが、
それ以上に娘の視野が広がること、先生、同級生との関係から様々な学びが得られることに対する期待の方が
大きかったのです。
更に、個を大切にしたい思いからホームスクールという選択をしたのですが、年を重ねるごとに、
他の人に何と思われようが動じない自分軸が強化され、通学するというシフト変更においてもそう簡単に崩されない
自信みたいなものがありました。(週1回の通級ですし…)
しかし、娘が初めて登校してから、1番最初に抱いた思いを探ってみると、【みんなに迷惑をかけていないだろうか…】でした。
長い年月によって培われてきた自分軸は、かなり強固だと思っていただけに、個から集団になった途端に
いとも簡単に自分軸から他人軸にシフトされてしまったことが大変ショックでした。
自分軸での生き方は、物事に対して自分を中心にした視点で捉え、感情にフォーカスし、思考に繋げ、判断、選択、
そして行動を起こしていきます。このプロセスにより、自分軸が確立し、強度が高められるほど
自己信頼が高くなり、どんな自分であっても、認めて受け入れることができるのです。
しかし、他人軸での生き方は、物事に対して他者を中心とした視点で捉え、思考、判断、選択、行動に
繋がってしまうため、自分の感情は置き去りになり、外側にあるもの(一般常識、規範、規則、ルール、習慣、風習)に自分を合わせようとしてしまいます。
そしてこのプロセスが他者承認を目指すようになってしまうことを思いました。
簡単に【みんな】が主語になってしまうことも、明らかに他人軸にシフトされていたからなのです。
一歩先ではなく、今を生きてみる
先日、体調が今ひとつの中、歯の神経を抜くことになり、これが結構しんどかったです。
食事をする際に、一口入れては箸を置き、咀嚼するということを繰り返す中、素材の味をじっくりと
味わうことができました。
出来事に付随して沸き起こる感情一つひとつも、こうしてじっくりと五感を使って味わうことをすれば、
感情が私に伝えようとしてくれているメッセージに気づけ、その頻度が高くなることに気付かされました。
忙しい現代、《ゆっくりと実感する》という行程が省かれてしまいます。
そして、やりたいこと、目的があると、先に進むことが大切になり、進んでいることに安心感を
得ようとしてしまいます。
私が抱いたモヤモヤ、フツフツした感情には、
焦りが存在しており、《一歩先》に焦点が当たり過ぎていたのでした。
動じに、焦りは、『今すぐに、目的に辿り着くことは無理である』という状況を教えてくれ、
《一歩先》から、《今、できること》に視点を変えた時に、何をしたら良いかが明確になりました。
ゆっくりと時間をかけることは、一見遠回りをしている感覚になりますが、
《今、ここ》の感情に五感を使ってじっくり味わう方が着実に目的に向かう最短コースを得られるのかも
しれません。
感情は自分にとってのお守り
感情や、五感は自分の肉体を通して感じる感覚のセンサーであり、自分を守ってくれるものです。
しかもこれらは、どこかのお店に売っているものではなく、生まれながらにしてしっかりと携えているものです。
また、すべての感情には、必ず意味があり、自分にとって大切な情報源ともいえ、頼りがいがあって、
パワフルな存在です。
感情を知れば知るほど、たくさんの可能性が秘められており、人生に必要なツールだと言えます。
答えが見つからない期間にEQ筋が鍛えられている
今回の自分を知る旅で得た最高のお土産が、【答えが見つからない時に、実はEQ筋が鍛えられている】でした。
人は、答えが見つからないと答えを見つけようという意識が働き、ここから自分を知ろうとする旅が
始まるのかなぁ…と。
探求する過程の中で自分の内側を探りながら、自分との対話が始まっていきます。
何だろう?何だろう?の連続の中で、実はEQ筋も鍛えられていることに気づきました。
私の自分を知る旅は、まだまだ続きますが、
今回得た学びの1ピース1ピースをはめ込んでいくと、答えが直ぐに見つからないのも感情の面白さであり、
これからも、この感情の奥深さを学びながら、感情に賢くなりたいと思います!

児童養護施設の職員を経て、子どもの関わりにEQの領域が必須であることを実感。
現在、学童保育にEQプログラムを導入し、子ども達とワクワク感を体感中です。
すべての人が、 心から【だいじょうぶ】だと思える世界をつくりたいと願い、活動中です。