感情は自分の望む目的に必要な情報源
世界中が注目したパリオリンピックでは、勝敗に伴うそれぞれの選手の感情がダイレクトに視聴者側にも
伝わってきました。
その中で印象的だったのは、日本人における感情の取り扱い方です。
インタビュー記事や、コメントでも、《〇〇な状況でも、感情を表に出さない姿に賞賛する》
という内容もあり、感情を表出させないことが美徳であるという捉え方の根強さを感じました。
感情にネガティブもポジティブもない
何かとクローズアップされる、ポジティブな感情、ネガティブな感情の表現により、
感情の良し悪しという一括り。
もし、ネガティブな感情を克服する為に、
《怒りを生じないように…》
《不安を感じないように…》
《悲しみに暮れないように…》
と感情に蓋をしてしまったら、私たちの身体にどのような影響が出るでしょうか…。
そもそも感情は、日常生活の出来事に付随して沸き起こってしまうものです。
この沸き起こってしまうものを無理に押し込めてしまったら、どこかにシワがより歪みが出てしまうことが
想像できると思います。
感情の種類や特徴は異なるものの、すべての感情は、人の行動を生み出して自分がやりたいことを成し遂げるために導いてくれるエネルギーなのです!
特に『怒り』の感情は、感情エネルギーの中でも一番パワフルです。
この感情を自分自身の目的に必要な【行動】に活かすことができたら、大きな【行動する力】を担ってくれます。
ですから、感情に対してネガティブか、ポジティブかの線引きではなく、自分の味方につけて、
賢く用いていくことがキーです。
感情は自分の今を教えてくれる情報源
感情は単なる気持ちではありません。
感情は脳の最深部で生まれ、私たちの命を守るために危険から遠ざけ、生物の内部の生命の状態について
情報を集める生存メカニズムなのです。ですから、脳があれば必ず感情が存在するのです。
そして、すべての感情は、自分に何らかのことを知らせたくて沸き起こっています。
さらに、今(現在)の立ち位置を教えてくれます。日常生活における一つひとつの出来事で、
《感情が生じている》ということを認識できるように意識をもつことで、自分が望む目的に向かう扉が開かれて
いきます。
一つひとつの感情が、自分に何を伝えようとしているのか、その情報収集をする中で、次に何をしたいかが
見つかっていくはずです。
自分が望む目的のために感情を味方につける
パリオリンピックで金メダルを獲得した選手の方々のインタビューで、皆さんが言葉にしていた感情は、
圧倒的に辛さを伴う感情でした。しかし、金メダルを獲得したいというブレない意志に、この感情を紐付け、
望む目的までしっかりと携えながら、自己と向き合い励んできたプロセスを感じました。
最終的に金メダルの獲得に辿りつき、最高の笑顔が一つひとつの感情の集大成のように思えました。
感情は、すべての人が携えているものです。
自分が本当に望む目的のために、感情を活用しないのはもったいないですね!
意識の意は、心の音と書きます。
日々の生活の中で、自分の内側にある感情を感じながら、意識を向けていきたいと思います。
感情の体現化
7月27日(土)、軽井沢にて開催されたEQサマーキッズフェスティバルについて、コラムで大分取り上げていますが、私も最後に記載したいと思います。
暑さが厳しい軽井沢でしたが、会場に足を運び、ワークに参加されたお子さん、
そのご家族が自分の感情と向き合うこと1ワーク20分〜30分。
これを全7ワークに対し、じっくりと自分に向き合う姿が印象的でした。
自分の感情を言葉にすることは、時に難しさを伴います。これは、大人も子どもも同じです。
目に見えない感情を自分でキャッチするためには、言葉にならない感情を体現化してくれる人も必要だと
感じました。感情語のボキャブラリーが増えると、感情を受け止めようとする感覚が敏感になり、
表現方法がより豊かになっていきます。
これからを生きる子ども達が、自分の感情を用いて自分の望む目的(夢)を実現できるように、
その伴走者でありたいと感じられたフェスティバルでした。
児童養護施設の職員を経て、子どもの関わりにEQの領域が必須であることを実感。
現在、学童保育にEQプログラムを導入し、子ども達とワクワク感を体感中です。
すべての人が、 心から【だいじょうぶ】だと思える世界をつくりたいと願い、活動中です。