日常の全てが、「強み」を見つけるヒントになる
こんにちは。DAIJOUBU学生インターンのさきちです。4/26(火)から『学生のためのセルフサイエンスクラス』が始動しました!初回は『強み』というテーマで開催しました。
私は今大学4年生なのですが、去年就活をしていて「強みはなんですか?」「長所はどこですか?」と聞かれることがよくありました。私はもともと大学でウェルビーイング(ポジティブ心理学)の科目を履修していたことがあり、自分で自分の強みを見つけ、日々その強みを活かすと、人生への洞察力や展望が養われたり、ストレスを感じにくくなったり、楽観性やレジリエンスが生まれる、などなどこれ以外にもたくさんのいいことがあると学んだことがありました。自分で自分の強みを言うなんて恥ずかしい、自分の長所なんてわからない、と言う子が周りに多いのですが、自分で自分の強みをわかっていると、就活の場だけではなく生きていく上でたくさんのベネフィットがあるということを伝えたくて、このテーマを選びました。
初回の参加者は私含め大学生3人でした。1人は大学に入学したばかりの年下の子、もう1人は私が誘って参加してくれたサークルの友人でした。みんなミュートはオフにして、いつでも好きなように話してもいい雰囲気で、雑談のような形でクラスはスタートしました。
「弱み」だと感じる部分も、自分を知るヒントになる
いつも通りチェック・インを終えたあと、「強み」と「弱み」、それぞれのイメージを聞いてみました。私にとって強みは「自分にエネルギーをくれるもの」「自分に合う方向に自然と導いてくれるもの」、弱みは「自分にとっては弱みでも、きっと誰か強みとしている人がいて、補ってくれるもの・深刻に考えなくてよいもの」と考えていたのですが、参加者の1人が「弱みはありのままの自分そのもの」と答えていたのが印象的でした。私は就活を通して、強みや弱みとは、自分ができること・できないこと、能力やスキル、というイメージを持っていましたが、何かに不安になる自分、何かを怖いと思う自分、何かに悲しむ自分、何かに怒っている自分、そういうちょっと弱いときの自分をイメージしてみると、そのときは苦しくても、後から冷静に振り返ってみると、本質的な自分を見つけるヒントがたくさん散りばめられているものだと改めて気付かされました。
強みを探る
次に、誰もが知るキャラクター、カツオくんとドラえもん、クレヨンしんちゃんのネネちゃんの強み・弱みをzoomのチャットで思いついただけ書き出してみるワークをして盛り上がり、いよいよ自分を探るワークに入っていきました。
白い紙に大きくベン図を描き、一方の円の隅には「あなた」、もう一方の円の隅には「わたし」と書きます。そして、真ん中の重なり合う部分には「おなじ」と書いておきます。そして私から4つの問いを投げかけ、その問いの答えを「わたし」の円の中に書いてもらいました。私が投げかけた質問は、①簡単にするするこなせてしまうことはなんですか? ②楽しくて没頭してしまうことはなんですか?そのときどんな気持ちになりますか? ③今までで一番充実していた体験はなんですか?そのときどんな気持ちでしたか? ④周りから褒められることはありますか?それはどんなことですか?の4つでした。その後はブレイクアウトルームに分かれて、20分間で、どんな答えが出たか交互にシェアをしてもらいながら、共通点があればベン図の重なり合っているところに、異なる点は「あなた」のところに埋めていってもらい、それも終わったら相手の話を聞いて「ここは自分とは違う」「ここが素敵」と思ったところを伝え合ってもらうことにしました。
「同じである」「繋がっている」と思えることの尊さ
初めてのクラス運営で、20分間がちょうどいい時間かどうか自信が持てず、そわそわしながら参加者の2人が戻ってくるのを待っていました。そんな不安をよそに、戻ってきた2人はとても柔らかい表情。「お互い人に頼られたり、相談を持ちかけられることが多いという共通点が見つかった。逆に人に頼ることが苦手で悩んでいたこともあったけど、共感力が強みだとも思ったし、今日2人で同じ悩みを共有できて、じっくり対話できてよかった。」と伝えてくれました。私は、きっとお互いの違う部分がたくさん見つかって、相対的に自分の強みや相手の強みがわかるのではないか?という意図でこのワークを選んでいたので、もともとの狙いとは違いましたが、参加者の子が言ってくれたように、「弱みはありのままの自分そのもの」であり、強みを探るということは、弱みと向き合うことと表裏一体なのかもしれないとも感じました。そして、相手と「違っている」ということにも自分らしい価値があるけれど、「同じである」「繋がっている」と思えることにもあたたかい価値が詰まっていると感じることもできました。「こう感じているのは世界で自分一人じゃない」と思えたら、自分と向き合うエネルギーになると思うからです。
日常の全てがヒントになる
最後に、みんなでTEDに載っているScott Dinsmore氏の、「How to Find Work You Love」という動画を見て締めくくりました。Scott Dinsmore氏とは、惨めな気分になる仕事を辞め、仕事に楽しみと意味を見つけることを決意し、「Live Your Legend」という、人々に夢中になれることを見つける手助けをするキャリアと人脈のためのプラットフォームを設立した人物です。彼は、「自分についての専門家になり、自分を理解する」ことの大切さを説き、強みを「それをやるのが楽しみで目を覚まし、金をもらえなくてもやり、人が感謝するようなこと」と表現しています。そして、自分が何が上手なのか、何が好きなのか、何がやりたいのかを、日々の経験から学んで後の人生に役立てないなら、全て無駄になってしまう、と続けます。この動画を最後に見たのは、今日のクラスに参加しただけで、いきなり自分の強みが分かったり、天職に出会えることはなく、自分のことは自分で学んでいかないとわからないものだということを伝えようという意図でした。彼の言葉にすごくEQ的な考え方が詰まっていると感じたので、気になった方はぜひ覗いてみてください。そして私も、彼の動画を見て「なるほど」と満足して終わるのではなく、日々の経験からたくさん学んでいきたいと思います。
早稲田大学法学部で家族法を専攻する大学生。「体験の言語化」という授業のTAや、防災教育ボランティアの活動を経て、自分の感情を言葉にすること・他者と対話をすることの重要性に気づき、DAIJOUBUの活動に参加。