第5回・演劇教育ナレッジフォーラムにてゲストスピーカーとして登壇しました
学童にEQプログラムを導入していることにより、導入当初の子ども達の様子から、
導入過程で見えてきた子ども達の変化、そして・・・一年後の子ども達についてお話をしました
【EQ(こころの知能指数とは)】
EQの魅力をあげるならば
・EQは、IQと対立するものではない
・EQは、後天性である
どの年齢からでも伸ばせる能力
・汎用性が高い、社会的スキル
限定ではなく、全ての領域で活用できる力
・全ての能力のベースになるもの
・自分だけではなく、周囲をハッピーにしていく力
実は…、このEQ力は全ての子ども・全ての人が種として持っている力なのです!!
植物に例えると、実をつけるためには、水・肥料・日光が必要なように、
EQ力も養い、育ててあげることが必要になります。
学童ジョイフルファミリーで、EQを導入した当初の子ども達の様子・導入過程での子ども達の
変化・一年後の成果に至るまでを紐解いていきたいと思います。
【学童を開校した当初の子ども達】
当校は、横浜市都築区に拠点を構えており、地域柄、教育熱心なご家庭が多く、私学受験を望まれるご家庭が多いです。常に頑張る子ども達・・・
しかしその一方で、子ども達の様々な様子が浮き彫りになってきました。
・習い事でスケジュールがいっぱい
(私以上に忙しい子ども達・・・)
・出てくる言葉は「疲れた・・・」「面倒くさい・・・」
・将来なりたいものが、現実味を帯びてなく、アニメの世界のもの
・継続することより、端的にできることを好む
・出来るか、出来ないかを瞬時に判断し、出来ないと思うことには手を出さない
この様子から、たくさんの可能性を秘めている子ども達にEQを届けたい!
私のくすぶっていたEQ魂に火がともされていくのでした。
【EQ には答えがない】
EQには、答えがないから間違いがない!
子ども達が抱えている現実を踏まえ、心と頭と身体のバランスの大切さを自分で知ることを意識し、まずは学童が居心地の良い場所であるという、
子ども達一人ひとりにとっての居場所作りから行いました。
《自分にとっての心地よい空間づくり》
・自分が好きなことをすることで、個としての時間を確保できるようにした
・各ご家庭に対し、学童に入会する際、お子さんの得意なこと、好きなこと、
興味を示している事柄の記載をお願いした
・時間の長さより、質が大切
時間にして、20分を思いっきり楽しむことにより、子ども達は、好きなことが
できた満足から、明日はこの続きをしようと、時間をかけて作り上げる
楽しみが生まれ始めた
⇒これにより、継続する力の大切さが体感を通し、気付きへと変えられた。
《感じることから始める》
・五感を使って感じてみる
自分の気持ちを色に表すと何色か?
物に例えると何になるか?
⇒学童の部屋にあるもので表してみる
⇒手で触り、何かを感じられるか・・・
・自分の気持ち宝探しと同じ
『ウォーリーをさがせ!』を用いて、比較的すぐに見つけられページ、
少々難易度が高いページから、ウォーリーを見つける。
子供たちは、難易度が高いページに対し、なかなか見つけられないが、
その際に、次の質問をする
Q:どんな気持ちでウォーリーを探しているか?
Q:見つかった時の気持ちは?
Q:簡単に見つけられたウォーリーとなかなか見つけられなかった
ウォーリーの違いは何か?
Q:何かとても嫌なことがあった時、自分の心に置き忘れてしまった
気持ちはないか?
★すぐに見つけられたウォーリーは、表面に現れる自分の気持ち
★なかなか見つけられなかったウォーリーは、
自分の心の奥に閉じ込められてしまった本当の気持ち
Q:見つかった気持ちに名前を付けてみよう!
(例:イライラ⇒怒り:ぷんぷんマン)
《自分の気持ち+行動の選択=結果(スマイルになれるか?)》
・自分の感情と向き合い、どんな結果を得たいのか?
・自分が笑顔になれるために、どんな行動へ結びつけるか、
ここではその方法をできるだけ沢山見つけていく
【1年後の子どもたち】
上記の取り組み内容を繰り返す中で、《こうでなければならない》の枠組みを
取り外す体感ワークを沢山行いました。
5月のGW明けには、枠組みから解放され、徐々に自分のカラーを持ち味とした自由な表現をするようになりました。
そして、単なるHow toではない、本質を捉えたHow toを見つけ出し、実生活で活かすようになりました。
下記の内容は、子ども達一人ひとりがEQの種から、芽が出始め、花を咲かせる準備へと向かい
始めるその成果です。
★時間をかけることに意味を見出す
プロセスを楽しむ
★周囲への配慮
★Grit力が増す
★ポジティブチェンジ
★行動変容
★自己効力感が高められ、自己肯定感が高くなった
★学習面でも、成績が上がる
★チャレンジしたい!
EQモデルである、
【知る Know yourself:自己認識】
【選ぶ Choose yourself=自己管理】
【活かす Give Yourself=自己方向づけ】を
しっかり稼働させることで、子ども達は、最終的に豊かな実を付けていきます。
実の中にできた種は、それぞれの子ども達が大人になり、社会で必要とされる
真の人材となり、そこから魅力ある人材としての種まきが始まることでしょう…。
【気付かされたこと】
子ども達との関わりの中で一番大きな気付きは、『寄り添うこと』でした。
このことに気付くまでは、『向き合うこと』が大切だと思っていました。
最初は、子ども達の目線、ご父兄の思いに向き合いたいと試みるのですが、私自身の思いと相反する時、こういう方法が正しいという思いが勝ってしまい、
いつしか諭している自分がいるのです。
これでは、本質には繋がらないと大反省をしました。
現在、試行錯誤しながら、本格的にEQプログラムを取り入れてから、
5年目になります。
最近の学童の子ども達は、こちらの予想以上の発見をしてくれることが多々
あり、その気付きの成長が嬉しく、思わず胸が熱くなります。
EQプログラムは、私にとってパワーの源になっています!
また、この度の演劇教育ナレッジフォーラムでは、教育の現場で、子ども達と関わる先生方、教育に携わる方々、子育てをなさっているお母さまなどにお話を聴いていただきました。
それぞれが置かれている場所で、未来ある子ども達に、どのようなことができるのか、模索されながら関わっていらっしゃるお姿が印象的でした。
そして、学びを止めない皆さまに、大変励まされました!
【第2回・SEL/EQ体験会のご案内】
すべての子ども達に、EQという社会的スキルを育ててあげる必要性を感じています。
子ども達と直に関わりのある、教育の現場、教育に携わる方々にSEL/EQの体感をしていただきながら、今の教育現場で何ができるかを一緒に考えてみたいと思います。
たくさんの可能性を秘めている子ども達の為に、すべての子ども達が種として
持っているEQ力を、一緒に養い、育ててみませんか?
教育者のための、SEL/EQオンライン無料体験会を開催します
日時: 10月9日(金) 21時~22時30分
ファシリテーター:まんぼ、森川智子、廻田 彩夏
児童養護施設の職員を経て、子どもの関わりにEQの領域が必須であることを実感。
現在、学童保育にEQプログラムを導入し、子ども達とワクワク感を体感中です。
すべての人が、 心から【だいじょうぶ】だと思える世界をつくりたいと願い、活動中です。