きもちのワークショップ~自分図鑑in滋賀守山~ 開催しました!

DAIJOUBUアレンジャーズの伊藤いつかです。
今週から2回にわたって、2025年8月に滋賀県守山市で行った自分図鑑の報告をしたいと思います。
私は、元小学校の教員で、現在は社会福祉士として滋賀県内でスクールソーシャルワーカーとして勤務する傍ら、「学校行かないカモラジオ」というネットラジオの制作に携わったり、滋賀県守山市で2ヵ月に1回程度、まちのほけんしつ「そら」を営んでおります。
今回の自分図鑑は、まちのほけんしつのスペシャルワークショップとして開催しました。イベント自体は2部構成。
第1部は、DAIJOUBUの菅原裕子さんをゲストにEQ/SEL(きもちのワークショップ)
第2部は、総合診療医の伊藤哲郎先生をゲストにドクターズカフェ(お茶しながらドクターとおしゃべり)
を行いました。
きもちのワークショップ~世界最先端のEQ/SELを守山市で体験~
第1部のゲストの裕子さんは、タネプロジェクトの代表である伊藤に、EQの大切さをずっと伝え続けてくださった大切な仲間です。裕子さんと出会えたことがまさに奇跡で、本当に長くお付き合いいただき感謝です。

裕子さんに出会い、EQの考えに触れた当時(今から約5年前)、私はそれまでの経験から、直感でEQ/SELが人が幸せに生きていく上で欠かせない力や学びであることを感じました。そして、EQを自分のペースで学んでいこうと決め、それが現在も続いています。人は、生きていく中で深い悩みに苛まれることも多く、私自身もEQ/SELを学ぶ中で自分の向かいたい方向はどこだろう、その方向に向かうために、私が今できることは何だろう、どんな気もちのパワーを使おう?などと、セルフサイエンスの力に助けられてきました。
5年間、細く長く続けてきた結果、自分や自分の中の感情を大切にし、活かすことそのものを体得しつつあり、(まだまだ修行中ですが)、今私は心から幸せを感じながら、日々子育てや仕事に向き合っています。こうして裕子さんやDAIJOUBUから教わったEQ/SELを、現在私は滋賀県内の様々な園や学校に広めているのですが、それがもう大好評で(笑)。
一般の方にもぜひ体感していただきたくて、今回のワークショップを企画しました。

今回取り組んだのは「オーシャンゾーン」というワーク。自分は、どんな時にどんな居場所が好きなのか過ごしやすいのかを考え、自分を魚に見立てて海の中に泳がせます。

参加してくれた子どもたちは、初めましてで緊張しているように見えましたが、時間を追うごとに工作に夢中!どこに魚を貼ろうかな、ここかな、いやいやこっちかな、といった時間が本当に楽しくて。会場のもりやまエコパークには、琵琶湖や海の魚の図鑑もたっぷりあり、それを見ながらナマズを描いたりびわマスを描いたり…みんな思い思いに時間を過ごしました。

今回大人の方の参加も多かったのですが、没頭してチョキチョキはさみを動かしておりましたよ。
この無言の時間がなんとも言えない豊かな時間なのです!
「ダメな感情はこの世に一つもない」DAIJOUBUが伝えるたった一つの大切なこと
裕子さんは、普段はめっちゃおしゃべりするのに、自分図鑑のワークをファシリテートする時はあまりたくさんのことを話しません。それは、わざと(笑)。参加者の想像力の邪魔をしない、自分自身で感じ、考え、決めることを支える、そういったことを大切にされているからだと思っています。そんな裕子さんなのですが、みんなで創った自分だけの水族館ワークシートをシェアしたあとに、短くやさしく、
「ダメな感情はこの世に一つもない。」
「どんな気もちもとっても大切なんだよ。」
と語ってくれました。
お部屋の中はとってもとっても温かくなりました。(この空気を感じ合うこともリアル自分図鑑ならでは!)
こんな感じでなんと60分くらいじっくりと一つのワークに取り組んだのですが、締めくくりに、私の方から「今どんな気もち?」と、とある子に尋ねたら、「楽しかった!」と言ってくれて、会場全体がもうその嬉しみの溢れた空間になりました。
感情って本当に伝染しますね。
こうして、楽しい工作を通じて、自分自身の感情に向き合う贅沢な時間をタネプロジェクトは生み出し続けていけたらなと思いました。(⇒ 第二部の模様は次週につづく)
体感する、それがEQ/SELのポイント
今回参加してくださった方から、こんなご感想をいただきましたので、最後にご紹介します。

◯感情やシーンによって環境を変えることが出来ることを魚で視覚的に表現し、改めて自分が居る場所を選ぶことが自身の調子を整える為にも必要なことだと感じた。
◯シーンによって自分がいたいと思う場所、環境は違うことを、自身の気持ちの水族館を作成することで、分かりました。
◯自分の気持ちについて考える機会になり、ただ説明されるだけよりも大変理解しやすかったです。また、視覚化することで、自身の考えと他者の考えの違いも明確になり、より他者理解に繋がると思いました。現在、仕事の中で関わっている方の中でも環境を変える大切さに気付けていない方も多く、自分の安全地帯を確立出来ていないと思われる方も多いので、今回学んだことを現場でも活用できたらいいなと思います。
今回コラムを書いていただいた、伊藤いつかさん(社会福祉士・スクールソーシャルワーカー)は、滋賀県内で子どもや教育に関する様々な活動をされています。いつかさんが関わっておられる主な活動を2つご紹介します!
💛ネットラジオ「学校行かないカモラジオ」
インタビューアーが滋賀県内にある子どもの育ちと学びを育む様々な場所や人を訪ねて、滋賀県内の不登校に関する話題をざっくばらんに話すネットラジオで、毎週月曜に配信されています。
YouTube、Spotify、ポッドキャスト で聴くことができます。
▶今回は番組の中から、最新回をご紹介します。ぜひ聴いてみてくださいね!
#70「子どもたちから教えてもらったこと〜近江兄弟社高等学校の多様な学び実践〜」
💛まちのほけんしつ「そら」
「すべての子ども・若者が尊重され、健やかに学び育っていける地域社会の実現」をミッションに、不登校やメンタルヘルス等様々な生きづらさをもつ子ども達、若者達が少しでも元気になれるようにと、滋賀県守山市で2か月に1回のペースで、子ども、親、教育関係者、専門職等、誰でもウエルカムの”保健室”をオープンしています。(今回のコラムの自分図鑑もこのまちのほけんしつのイベントでした)今年度はすでに2回開催されていて、とてもやわらかくてあたたかい雰囲気の中で、親・教育関係者などの大人も、遊びに来てくれた子どもも、皆で一緒にホッコリとしたひとときを過ごしています。
▶2025年の次回の開催は、10月21日(火)、11月15日(土)の予定です。

DAIJOUBUアレンジャーズ (https://daijoubu-eq.org/arrangers) のメンバーが書いた記事です