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子どもの未来のために、SELの大切さを謳い、お祝いするー#SELday 2026年3月2日

SEL Day https://selday.org/ という日があるのをご存じですか?アメリカ・ニューヨークを拠点にするUrban Assemblyという団体がアメリカの大きなSEL団体とコラボレーションをする形で始まった、SELを啓もうし、全米の全州で行政や政治家、地域のリーダーにSELに取り組むことを働きかける活動を一斉にする、そのためのサポート資料を共有する、という取り組みです。アメリカから始まって、2024年からは正式にオフィシャルグローバルパートナーとして私の勤め先であるSix Secondsも参画しました。私も2024より委員会メンバーの一人として運営に携わっているこのプログラムについて、今日は少しご紹介します!*日本語では非認知能力という言葉が広まっているようですね!この記事ではSELという言葉で書いていきます。

SELとは?SELdayとは?

SELとは、Social Emotional Learning――日本語では社会性と情動の学習、社会性と感情の学び、などと訳されることが多い言葉です。自分の感情に気づくこと、衝動をコントロールすること、他者の立場を理解すること、関係を築くこと、責任ある意思決定をすること。そうした“人として生きる力”を育む学びを、あらためて社会全体で祝うことを通じて啓もうし広げる日が、SEL Dayです。

この日は単なる記念日ではなく、当初は全米、現在では世界中の学校や家庭、地域が、「感情を学ぶことは大切」「SELのおかげでこんなことができるようになった」と自分のナラティブを世界にシェアする日でもあります。学力や成果、成績といった目に見える何かが注目されがちな教育の中で、「心の力」に光を当てる。その意味は、世界中で分断が広まっているいまの時代だからこそ、より深く問い直されているのかもしれません。

2026年SEL Dayのテーマは、「コミュニティのためのスキル、キャリアのためのスキル」

ビジネスの世界ではここ数年で一気にEQへの注目が集まっています。まだまだこれからで、もっと深い方向に広まってほしいという個人的な願いはありつつ、リーダーシップにEQは不可欠、チームビルディングに不可欠、カスタマーサービスにもちろん不可欠、EQ的なケアがされている・EQ的なアプローチを尊重されているチームはリラックスしていて、より効率的に成果を上げる―――ということはリサーチで次々明らかになっています。詳しくはSix Secondsが先日発行した新しいビジネスケースをぜひダウンロードして読んでいただけたらと思います。👉 https://www.6seconds.org/business/case-for-emotional-intelligence/ (現在英語のみです)

SELは優しさ教育でも、いい生徒をつくる教育でも、学力を上げるための教育でも、ありません。
自分を知る方法を学んで、自己認識(Self-awareness)に意識を払おうと日々の生活の中で努力をし(努力でOKですよ!)、自分の真ん中に戻る・人生の手綱を握っている自分の状態を維持しようとする力。それが社会的なスキルで言うと、意思決定、ストレス耐性、対人関係、リーダーシップなどの土台。SELは自分の人生を自分らしく生きていく力の土台で、それに取り組んでいくと『結果的に』学校での問題行動が減ったり、成績が上がったり、といった成果が見られます。(詳しくはこちら

それでも、まだまだSELは「ふわっとしたもの」として扱われている部分があります。それはテストの点数ほど明確ではないのと、成果が表れるのに時間がかかるのと、何よりも、教える人たち(大人たち)がSELが何なのか、そこまでちゃんとわかっていないから・・・!

シンプルにいうと・・「やった方がいいから」「やるのが正解だから」という理由のときよりも、「どうしてもやりたいから!」「ワクワクするから!」という動機のときの方が、速く遠くまでいける、と思いませんか?自分にできる自信がない、不安、誰もサポートしてくれない(サポートしてくれると思えない)、という状態で歩む歩幅は、ワクワクしているときよりは小さいものです。

SELは、学力の“代わり”ではなく、自分とひとつになって生きてく力の土台であり、学校や社会での学びを支える土台なのです。

SELのナラティブ・自分の体験をシェアして、SELを広げる

SELdayは、草の根のムーブメントです。全米で、全世界でSELを大切だと思う人が、それぞれに何かに取り組んで、自分のナラティブをシェアします。それは政治家に手紙を書いたり、SNSで投稿したり、SELイベントを期間中(3/2の週)にイベントをしたり――なんでもOKです!SNSで投稿する際にはぜひ #SELday というハッシュタグをつけて投稿をしてください!

この取り組みは、制度が変わるのを待つのではなく、「私はSELが大切だと思います!」と宣言する人が声をシェアして、仲間とつながり、仲間を増やしていくための取り組み。セレブレイト、という言葉を英語の世界で(あるいはアメリカでは)よく使いますが、このお祝いをするという行為は、「○○はだめだ!」「○○は変わるべきだ!」という声とは異なる、静かな抵抗でもあります。

子どもたちの未来のために――本当のギフトは、自分の問題に向き合う大人

大人はつい、子どもたちに何をしてあげられるだろう?と考えます。どんな経験を与えられるだろうか、どんな力を身につけさせてあげられるだろうか、何をできるようになったら子どもが将来助かるだろうか――。

けれども本当は、子どもたちにとって一番ありがたいのは、大丈夫と思わせてくれる大人の在り方・まなざしなのかもしれません。

自分の不安をごまかさずに見つめていること。怒りや焦りを子どもにぶつけるのではなく、せめて「今怒ってるわ!」「なんか焦ってる!」と声に出していったん自分で引き受けようとすること、誰かのせいにする代わりに「ちょっと一人にさせて!」と言えること。
完璧でなくても、自分の中の課題に誠実であろうとすることーー。

そんな大人の姿が、子どもたちにとって何よりの安心になるかもしれません。そして失敗したり、未完成だったり、完璧じゃない大人の姿を見るのを通じて、かえって安心して、大丈夫だ、失敗していいんだ、とのびやかに挑戦できる。もし失敗しても、よくトライしたね!ときっと言ってくれる、見守ってもらえているとわかる。きっと見ててくれるし、応援してくれるし、最悪のことがあったらきっとそばにいてくれるーー、そういう風に感じられると、挑戦するのが怖くなくなる、安心して自分らしく育っていける。

DAIJOUBUが広げたいSEL Dayは、子どもに何かを教える日とか、子どもにこんな力を身につけさせたい!という日よりも、大人が、「私について子どもたちにどんな印象を持ってほしいか」、「子どもたちが私とかかわるのを通じてどんな感情を抱いてほしいか」、そんな問いを自分にして、向き合ってみるのを応援したいなと思います。

今年のSEL Dayは3月2日、あなたは何をしますか?

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