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教育現場での改めて気づけたこと~メソッドよりも大切なのは…~

 ○○メソッド、○○法、カリスマと言われる先生がつくった指導案…巷には多くの方法論、ハウツーで溢れています。そして、私自身もそれらを参考にしてきたり今でも学んだりします。それらを実践していくなかで改めて気づけたことを紹介したいと思います。

同じ指導案なのに…

 中学校の教員時代、社会科を担当していたのですが一番最初に勤務した学校の時、近隣の社会科の先生が定期的に集まる同好会がありました。そこでは、1つのテーマをもとに、皆で1つの指導案を作成。それをそれぞれが持ち帰って、実践。時に、その様子を互いに参観しに行くといったことがありました。私自身もその同好会に参加して、諸先輩方から色々と学ばせていただきながら、出来た指導案を自分自身も実践してみました。

 しかし、私の実践後の子どもたちの反応、他の先生の授業を参観に行った際の子どもたちの様子が大きく違ったことを今でも覚えています。私が行った時より、先輩の先生が行っていた時の方が、子どもたちが授業にのめり込んでいたり、「もっと知りたい」といった姿が見えたり、楽しんで授業を受けているように思えました。

 これは、単純に「授業をする子どもたちが違うから…」ということでは無いなと思えました。

プロセスがコンテンツ

 「プロセスがコンテンツ」これは6secondsの学習哲学の1つであり、私がEQを学び始めたとき感銘を受けた哲学の1つです。前述の社会科の授業で言えば、「指導案」というものがコンテンツではなく、その「指導案」を使って、どんな問いをするか?どんな振る舞いをするか?どんな間で喋るか?または、どれだけ子どもたちが発言できるようにするか…といったプロセス自体がコンテンツであると自分の中で腑に落ちました。そして、当時の私と先輩の先生方の授業は、扱った単元や指導案も全く同じものであったものの、それを使った問いの仕方等々のプロセスが全く違っていたと思いました。プロセスが全く違うので、子どもたちの様子も全く違うものになっていたな…と感じました。

自分らしく指導をすればいいじゃん!

 プロセスが大事なのは分かったが、さあどうしよう…となったとき、先輩の先生方の問いの仕方等々を参考にしたり、真似したりしました。ですが、それをそのまま真似しても上手くいかないこともありました。なぜなら、それらはもちろんテクニック的な側面もありますが、それを出すタイミングや言い方等、その場で子どもの様子や雰囲気からベストの間、言い方で出しているからこそのものだったからです。ただ、真似して同じ問いを言っても、それはその問いをコンテンツにしているだけで、プロセスをコンテンツにしていません。

 様々な試行錯誤を経て、いきついたのは「自分らしく指導をする」ということです。「子どもが楽しいと思える指導をしたい」というのが、私の中で1番大切にしていることです。そのために、どんなプロセスを踏むか。導入の部分を工夫したり、現在の現場ではよく、子どもの表情から「このリアクション、笑っているな」と思ったらそれを繰り返したり…感情は伝播するので、自分自身が一番楽しそうにふるまったり、発言しても大丈夫な安心できる雰囲気をつくろうとしたり…自分の強みは何か?それを発揮して楽しい指導をするにはどうすればいいかを追究していって、今では唯一無二のスタイルができてきたと感じています。

 たまに、「宮澤さんのあれ…真似できないです(笑)」と言われることがあります(笑)ですが、真似する必要はなくて、自分の強みは何か?それを最大限発揮するとしたらどんなプロセスを踏んで指導できるか?といったことを追究していくことで、自分だけのスタイルができると思います。(私の真似をそのままするとただギャグを飛ばすだけの人になります(笑))

 そのスタイルが土台にあって、どんなメソッドや方法論を手段の1つとして使いどう料理するかが大切だと改めて気づけました。

 これからも、自分らしい指導を追究したり、自分らしさを見つけてそれを指導に活かすサポートなんかもできたらと思います。

 

 

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